とらやNATSU NO TABI、カレ ド 羊羹 〜極薄に仕立てた羊羹〜

とらやNATSU NO TABI、カレ ド 羊羹 〜極薄に仕立てた羊羹〜

毎日食べるほどではありませんが、羊羹は大好きです。
川島屋百貨店

とらや

NATSU NO TABI、カレ ド 羊羹

とらやNATSU NO TABI、カレ ド 羊羹
ご縁があって、虎屋とifs未来研究所で「みらいの羊羹」について考えるプロジェクトを続けてきました。今回は「もっとカジュアルに、もっとリラックスして食べられる方法はないか」ということで、“生ハムのように薄い羊羹”を作ることになりました。
薄い羊羹を、パンにのせたりチーズと巻いたり、あるいはアイスクリームにのせたりして食べたらと、想像を巡らせてみたのです。

そのアイデアに対して、チームメンバーである虎屋の最高技術者の染谷武徳さんと、商品開発主任の小野葉月さんは、早速、試してくれました。
そして、「厚みが変わることで、フワッとした舌ざわりや、少し甘味が薄い味わいに変わる」と発見があったことから、極薄の羊羹づくりに挑戦することになりました。

こうやって、2㎜強の薄い羊羹ができあがったのです。これだけ薄いと、食べる気分は大きく変わります。「ちょっとつまんでみる」感覚で、気軽に手が伸びてしまうから不思議、不思議。見たことがない姿かたちなので、じっと見入ってしまいます。
聞けば、薄いものを均質な厚みで削ぐには、かなりの技術と集中力が必要だとか。やはり、熟練した職人のなせる技なのです。
黒色(黒砂糖入)と紅色(和三盆糖入)の二種類を交互に並べ、小箱に収めた美しい一品「NATSU NO TABI」ができあがりました。

ただ、プロジェクトはここで終わりませんでした。小野さんが発想を膨らませ、「もっと大判のもの」にトライしたのです。できあがったのは約20cm四方、厚さが3㎜ほどの羊羹。表面の広さを活かして、マーブル柄を施しました。
その繊細で美しい佇まいがスカーフのように見えることから、フランス語でスカーフを意味する「カレ」を用いて、「カレ ド 羊羹」と名づけました。
「紅×白」はバニラ風味、「黒×青」はラム風味と味もひと工夫。薄紙に包まれ、上質な箱に収まっている姿は実にチャーミング。素敵なファッションギフトをもらったような、ゴージャスな気分に浸れる一品です。
 
二種類の薄い羊羹が、職人さんの知恵と技によって生まれたのです。伝統に甘んずることなく、新しい試みに挑む先に、未来が拓けていく———そんなことに思いを巡らせながら、誰かに贈るのも、ちょっとワクワクする気分です。
とらや
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NATSU NO TABI、カレ ド 羊羹
※限定品のため販売終了
川島蓉子 かわしま・ようこ
1961年新潟市生まれ。早稲田大学商学部卒業、文化服装学院マーチャンダイジング科終了。ifs未来研究所所長。ジャーナリスト。多摩美術大学非常勤講師。