花粉症で肌が荒れるのはなんで?お医者さんに花粉症と美容の悩みを聞きにいった

花粉症で肌が荒れるのはなんで?お医者さんに花粉症と美容の悩みを聞きにいった

春シーズンになると花粉症に悩まされるので、鼻水がたれ、頭は回らなくなり、肌が荒れるなど、嫌な時期だと感じる人も多いと思います。花粉症について知人に話を聞いてみると、やはりみなさんかなり辛い思いをされているようでした。
この時期辛い花粉症…
●集中力が下がる。とにかく鼻水が止まらない。(20代男性)
●授業中に鼻をかまなければならないこと。常に大量のポケットティッシュを持っていなければならないこと。(10代女性)
●鼻が詰まって息苦しい。起きている間はまだマシで、息苦しくて夜なかなか寝付けないのがしんどい。(40代男性)
●仕事に集中できない!!! 車の運転が危険! ティッシュ代がかかる。薬代がかかる。(20代男性)
●鼻が苦しい 鼻が詰まりすぎてご飯の味がわからない。くしゃみが沢山出る。目がかゆい(20代女性)

さらに、女性は美容に関しても悩みが多いことがわかりました。

●常に目がかゆいので、目の周りにメイクができない。(30代女性)
●涙が出るので化粧が崩れる。鼻をかむので化粧が崩れる。マスクをしてても化粧が崩れる。(20代女性)
●鼻が崩壊するだけでなく花粉症は肌荒れも起こす。(20代女性)
●マスク以前に花粉で肌荒れするので、化粧がのらない。 鼻セレブ高い。(30代女性)

花粉症に悩みを持つ人があまりにも多いので、こうした声を踏まえて、耳鼻科の先生に直接話を聞きに行くことにしました。

ただ美容系の話は男性である私が聞いても仕方ないので、実際に花粉症と美容に悩みがある女性を連れていき、直接聞いてもらうことにしました。

耳鼻科のお医者さんに話を聞きに行こう

笠井耳鼻咽喉科クリニックへ
ということで、自由が丘にある笠井耳鼻咽喉科クリニックにやってきました。一緒に来たのは、ラストクエスチョンというアイドルグループで活動する桃井美鈴さん。(twitter: https://twitter.com/misuzu_momoi)
アイドルという職業において肌は重要な要素ですし、女性なので女性ならではの花粉症の悩みを聞けると思い、今回は質問を直接してもらうことにしました。
笠井耳鼻咽喉科クリニック院長・笠井先生
花粉症の悩みや質問に回答してくれるのは、笠井耳鼻咽喉科クリニックの院長である笠井 創さん。医師の方に直接質問できる機会もなかなかないので、今日は色んなことを聞いてみようと思います。

まずは花粉症の基本的な悩みを聞いてもらう

美容の悩みを聞く前に、まずはアンケートで多かった花粉症の悩みを聞くことにしました。

ーー花粉症のときに手軽に出来る対処法はありますか?

笠井先生:基本的にはマスクとメガネが必須ですね。花粉は鼻や口、目から入ってくることが多いので、その対応は必要です。
特に目が花粉でやられてしまう人は、花粉カットのゴーグルのようなものを使うとだいぶ変わりますね。

洋服の花粉を家に入る前に落としたりするのは、もちろん効果があります。ただ、大変ですし毎日やれる人は少ないですよね。

ーー薬を飲むと眠くなるのですが、どうしたら良いでしょうか?

笠井先生:有名ですがアレグラは眠くならないうえに、市販でも買えるのでオススメです。

ーーアンケートを回答してくれた方の中には、アレグラでも眠くなる人がいました。

笠井先生:アレグラは「イギリスの戦闘機に乗っているパイロットでも大丈夫」ということになっています。それくらい「眠くならない」とイギリスでは認めています。
アレグラを飲んで眠くなるのは、薬の効果もあるかもしれませんが、思い込みによってそうなってしまう人もいるのかもしれません。
笠井先生にお悩み相談
ーーそれでも眠くなってしまう人はどうしたら良いでしょうか?

笠井先生:デザレックス、ビラノアといった薬もあります。これはアレグラよりも眠くならないと言われています。
さらにアレグラは朝晩に飲まないといけないのに対して、デザレックスやビラノアは夜だけ飲めばいいので、昼ころに眠くなる可能性がかなり低くなります。

ーー鼻をかみすぎると鼻血がでたり、鼻の下が擦れて痛くなったりするのですが対処法はあるでしょうか?

笠井先生:すぐ鼻血がでる原因としては、鼻の入り口の粘膜が弱いということですね。
血管が集まっている場所の粘膜が傷ついている可能性もあります。

これは対処方が二つあって、一つはレーザー治療などで粘膜を焼いて直すこともできます。
ただそこまでやらなくても、鼻の入り口に軟膏を塗って刺激を和らげることもできます。花粉症の方で鼻血が出る方は、医師にそれを伝えた方が良いですね。
鼻血のメカニズムを解説する笠井先生
笠井先生:鼻の下も同様に、事前に医師に軟膏などをもらって塗ることをオススメします。炎症を起こしてから医師に相談すると、直るまでどうしても時間がかかってしまいます。

美容関係の悩みを聞く

次は「花粉症と美容」について、アンケートで集めた結果を含めて、今日来てもらっているアイドルの桃井美鈴さんから質問してもらうことにしました。

桃井:マスクをしていると化粧が崩れるんですがどうすれば良いでしょうか?マスクの中で蒸れたりして、どうしても落ちていってしまうんですよね…。
花粉症とメイクのお悩み
笠井先生:そうですね…。
本当であれば出来るだけマスクは外さない方が良いです(笑)
どうしてもというのであれば、鼻にフィルターをするような商品も発売されています。

参考:ノーズマスクピット やわらか 鼻マスク(https://goo.gl/Oozynd)

マスクを選ぶときには、肌の密着部分を少なくするために、マスクをこのような立体型のものを選ぶようにすれば良いと思います。と言っても、密着する部分があるので、どうしても肌に触れてしまいますが…。
マスクの選び方
笠井先生:他にも服装では花粉のつきにくい素材を選ぶことや、ツバの広い帽子を被ってなるべく顔が空気に触れないようにするのも多少は効果があると思いますね。

あと花粉症の対策グッズを選ぶポイントとして、JAPOC(花粉問題対策事業者協議会)のマークが入っている商品を選ぶと良いと思います。このマークがついていれば、花粉症の対策商品として一定の標準をクリアしているので、安心できる商品だといえますね。
JAPOCのマーク
JAPOCのマーク
(JAPOCマークがついた商品の一覧はこちらからご覧になれます。→https://www.kafunbusiness.org/product)

桃井:でもやっぱり花粉症のときはマスクを外さない方がいいんですね…?
取材中のアイドル・桃井美鈴さん(ラストクエスチョン)
笠井先生:そうですね…。
とにかく目や鼻、口から花粉が入るのが原因なので…。
どうしてもマスクが嫌で根気良く治療ができるのであれば「舌下免疫療法」という治療法もあります。この治療を行えば花粉症が直る可能性がありますね。

桃井:ええ!?花粉症が治る方法があるんですか?

笠井先生:あくまで可能性ですが、完治している事例もありますし、治療をして楽になったという人はもっといます。
この治療は、舌にアレルギーのエキスのようなものを垂らして、身体に徐々に抵抗力を高めていくという方法です。

舌下免疫療法は3年程かかるので、途中でやめてしまう人もいますし、効果が全員にでるかどうかわからないということころが難しいですね。
花粉症の舌下免疫療法
桃井:治るならやってみたくなりました!

次の質問なんですけど、花粉症になると肌がガサガサになるっていう人がいるんですけど、花粉症と肌荒れって関係があるんですか?
花粉症と肌荒れの関係は?
笠井先生:肌荒れは花粉症の症状の一つです。皮膚というのはとても敏感で、花粉が触れるだけでも荒れる人もいます。角質層にはバリアーがあって、それがしっかりしていると大丈夫なのですが、角質が弱くなっていると皮膚炎になりやすくなります。

皮膚炎などになってしまったら、ステロイドなどが入っている軟膏を塗って炎症を抑えるなど、早めの対処が必要ですね。

桃井:やっぱり早めの対処が必要なんですね。
まだある花粉症の肌荒れ対策
笠井先生:それと花粉症が原因なのか、べつの原因で肌荒れしているのかしっかり区別をつけておくべきですね。
肌荒れして皮膚科に行くときは、自分が花粉症であることを伝えた方が良いです。それを踏まえて、それぞれにあった薬が処方されるはずですので。

桃井:肌荒れと近い質問なんですけど、花粉症になると、目がかゆくなって目の周りのメイクができなかったり、鼻水をかむと化粧が崩れたりするんですけど、こういった化粧の対処方法ってないんですか…?
花粉症でメイク崩れたときの対処法
笠井先生:本当であれば化粧しないのが一番なのですが…。
それは現実だと難しいと思うので、例えば目の周りであれば、ステロイド入りの軟膏や、ワセリンを主体にした軟膏と保湿クリームを塗って、その上からそっとお化粧を塗るようなことをすると、いつもよりしやすくなるかもしれません。

桃井:あと涙がでてしまい化粧が落ちてしまうときはどうすれば良いですか?

笠井先生:粘膜は防御できないので難しいですが、目にもステロイド入りの目薬はあります。
ただこれは眼圧を上げたりするので、眼科医との相談が必要になります。市販のものにはステロイドが入っていないので、あまり効果がありませんし難しいところですね。

鼻のお化粧が落ちるのも難しい問題ですが、やはり点鼻薬をオススメしますね。
いろいろ出ている点鼻薬
桃井:こんなに種類があるんですね!

笠井先生:粉末タイプのものなど色々ありますね。
病院では点鼻薬を二つ出すことがあります。アレルギーを良くするものと、鼻の通りを良くするものです。
市販品ではこれらの成分がごちゃまぜで色んなものが入っているので選ぶのが難しい上に、問題が起きないように濃度が薄くなっているので、病院でもらうのをオススメしますね。

あとは、点鼻薬は、飲み薬と同じように朝晩にやって、使い続けて効果があるものがあります。なので、鼻水が気になる方は12月頃や1月の初め頃など、早めに治療を受けに来て予防することも大切ですね。
まだある花粉症のお悩み
桃井:やっぱり早め目の準備が大切なんですね!

私はアイドルをやっているので、ライブの直前で鼻がつまってしまい、声の通りが悪くなってしまったり、肌が気になったりする場合があるのですが、そういった大事な日があるときはどうすれば良いでしょうか?
大事なイベントがあるときの花粉症対策
笠井先生:ステロイドを飲み薬で飲むと効果があると思います。
ただ、飲んでいきなり効果がでるわけではないので、大事な日の3日間くらい前に使っておくといいかもしれません。

桃井:ステロイドって副作用が気になるんですけど、大丈夫なんですか?

笠井先生:ずっと続けると副作用がひどいのでやめた方が良いと思います。
ただそれは2週間飲み続けるなど、無茶な使い方をした場合だけです。それでも心配であれば、使い方を医師とキチンと相談すれば大丈夫だと思います。

あと、花粉症は自律神経と関係があるので、アドレナリンが出ていると収まると言われています。濃いお茶を飲んだり、興奮したり、起こったりすると良いかもしれません。あくまで気休め程度の話しですが (笑)。

アイドルさんならライブ前に「うおー!」と掛け声などやりませんか?

桃井:会場が小さかったりするとお客さんに「うおー!」という声が聞こえてしまったりするので、静かに怒ってアドレナリンだしたいと思います(笑)。

先生に話を聞いてみて

笠井先生と桃井美鈴さん
貴重なお話を笠井先生から直接聞けて、様々なアドバイスをもらうことができました。ただ、やはり花粉症に対する現状で出来ることは、予防することが一番大切なのだということなのかもしれません。
笠井先生もおっしゃっていたように、症状がひどくなってから病院に行くのでなく、早め早めに行動し、花粉症の時期の前から病院などで相談するべきなのだと思いました。

医師に相談する際は、「化粧が崩れるのが嫌なので、飲み薬の他に点鼻薬が欲しい」ことや、「鼻血がでるので軟膏が欲しい」「肌荒れするのでどうしたら良いのか?」といった自分の状況を明確に伝えることも大切だとわかりました。

また点鼻薬や薬、花粉症グッズは自分に合うもの合わないものがあるので、それらを探すのも大事です。
早めに行動することこそが、自分への最高のケアになるのかもしれません。
笠井 創 先生
笠井耳鼻咽喉科クリニック院長

千葉大学医学部大学院卒(医学博士)。国保君津中央病院耳鼻咽喉科医長、国立がんセンター病院頭頚部外科医員などを経て、平成 2年に耳鼻咽喉科気管食道科笠井クリニック(横浜)開設。その後、笠井耳鼻咽喉科クリニック・自由が丘診療室を開設し、平成11年から院長を務めている。

ライター/megaya
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