Vol.3_細川貂々のうつが教えてくれたこと

「うつ」って治るの? 「ツレ」の場合は…

うつになった場合、ちゃんと治るのでしょうか? 『ツレがうつになりまして。』の著者、細川貂々さんにツレ(旦那様)とうつについて伺いました。
細川貂々の「「うつ」って治るの? 「ツレ」の場合」

ツレはうつになって、どんな治療をしたの?

ツレの場合は病院に行って先生に抗うつ剤(SSRI)を処方されて飲みました。薬は1日3錠(食後に1錠ずつ)、これを2年半くらい続けて飲んで、最後の半年くらいは薬無しでも大丈夫になってきたので、だんだん1日おきになったり3日おきになったりして、3年目で薬を飲まなくて良くなりました。その後もお守り代わりに薬は持っていましたが、半年もすると完全にいらなくなったので処分しました。

その他は、月に2度くらい病院に通って先生と話をしました。病院の先生が両生類好きだったので、ツレは爬虫類の話をして、いつも生き物の話をして帰ってきたようです。趣味や空気がとても合って、先生との相性は良かったようです。
どんな治療をしたの?ツレの場合は?

うつの状態がいい時も悪い時も、周囲が気をつけるべきことは?

ツレが作った言葉で「あとで」というのがあるんですけど、「あ」は焦らせない。「と」は特別扱いしない。「で」は出来ることと出来ないことを見分ける。この「あとで」が周囲の気をつけるべきことだと思います。

うつ病の患者さんにとって焦らせることは体調を悪化させてしまうことになります。特別扱いしないというのは結構難しいんですけど、「病気だから」となんでも気を使って言うことを聞いてしまったりワガママにさせてしまうのは良くないということです。それから、うつ病患者さんは「出来ること」と「出来ないこと」が自分でわからなくなってしまうので、周囲がアドバイスしてあげたり、出来ることをやってもらうことも大事です。

うつって治るの?治らないの?

うつ病は「治る」とは言いません。「寛解する」と言います。「とりあえず症状が出なくなりましたよ」という意味だそうです。なので、再発率は高い病気だそうです。でも、症状が出なくなって身体がしんどくないのなら生活に支障はないので私は「治る」のと変わらないような気がします。

ただ、一度「うつ病」を体験してしまうと、ちょっとしたことでまたそういう状態が出やすくなってしまってるような気はします。ツレの場合は今でも低気圧が来ると頭が重くなって身体がしんどくなります。あまりひどい爆弾低気圧のようなものだと寝込みます。

そういうクセのようなものは残りやすくなってしまうのかもしれません。
■Profile
イラスト・漫画・文/細川貂々
漫画家、イラストレーター
ツレの闘病生活を描いた『ツレがうつになりまして。』をはじめ、『その後のツレがうつになりまして。』『7年目のツレがうつになりまして。』『イグアナの嫁1~3』ほか、著書多数。
一度うつになってしまうと、クセのようなものが残りやすくなる、ということは、あまり知られていないと思います。これは、周囲が理解しづらい部分、といえるかもしれませんね。

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