婦人科医に聞く!生理周期を左右する、女性ホルモンの基礎知識

婦人科医に聞く!生理周期を左右する、女性ホルモンの基礎知識

美しい肌や安定した生理の周期など、女性の美と健康に深くかかわる「女性ホルモン」。具体的に体に及ぼす影響はわかっていないことも…。アヴェニューウィメンズクリニックの婦人科医・福山千代子先生に、女性ホルモンの基礎知識を教えていただきました!
教えてドクター! 女性ホルモンが体と心に及ぼす影響 福山千代子先生

2種類の女性ホルモンが、心と生理周期に与える影響って?

中高生のころ、保健体育の授業などで「女性ホルモンは生理の周期に深くかかわっていて、それが肌や体調、気分に大きな影響を与える」と教わった記憶はありませんか? ざっくりと「私の体には、女性ホルモンが必要なんだな」とわかってはいて、あればあるほどいいものだと思いがちですが、本当にそうなのでしょうか?

具体的に「女性ホルモン」にはどんな種類があり、心身にどんな影響を与えているのか、福山先生、教えてください!

「女性ホルモンには2種類があります。受精卵のベッドとなる子宮内膜を厚くする働きを持つ『卵胞ホルモン(エストロゲン)』と、受精卵が着床しやすい状態に整える『黄体ホルモン(プロゲステロン)』で、いずれも卵巣から分泌されます。この2種類のホルモンの働きが、生理や排卵の周期をコントロールし、妊娠に向けて体を整えています。

でも元をたどれば、どちらのホルモンも脳からの指令で分泌されています。脳の視床下部が脳下垂体へ刺激を与え、そこから卵胞刺激ホルモンと黄体形成ホルモンが分泌されることで、卵胞から2種類の女性ホルモンが出る仕組みです。

このように女性ホルモンは脳によってコントロールされているため、本来は減ると自然に増え、増えすぎると減るように調整機能が働くのですが、ストレスや急な体重の増減、病気の発症などによって、脳が『生命の危機』を感じるとバランスが崩れ、生理不順につながります」(福山先生)

生理前のイライラやむくみも、体に大切な「理由」がある!

2種類の女性ホルモンは、どんな周期で動いているのでしょうか? 生理の周期によって、お肌の調子がいい時期もあれば、肌荒れしやすくなる時期もありますが、そこには女性ホルモンが絡んでいるのですよね?

「卵胞ホルモンは生理後から徐々に増えていき、排卵前の1週間にとくに多く分泌されます。この時期は肌の調子がよく、気分も明るくなります。卵胞ホルモンは肌の水分量にもかかわりがあるため、肌のハリをよくする働きもあります。

一方、黄体ホルモンは排卵後から生理前の2週間にかけて多く分泌され、排卵時に妊娠しているかもしれない可能性のある体を守るために働きます。妊娠を維持することが目的なので、水分も栄養も溜め込もうとする働きがあり、腸の動きが悪くなって便秘になったり、食欲が出て過食したり、水分が溜まってむくんだり、皮脂分泌が盛んになって吹出物が出やすくなったりします。また、外敵から身を守る本能的な働きにより、攻撃的になったり、ナーバスになったりと、精神面にも影響を与えます」(福山先生)

福山先生によると「卵胞ホルモンも黄体ホルモンも、いずれも妊娠に必要なホルモンなので、どちらかを増やせばいいというわけではない」そう。黄体ホルモンがないと妊娠もできないわけなので、黄体期の不調を忌み嫌うのではなく「これも私の体を守っている働きのひとつ」と考えて過ごしたいですね!
■監修
福山 千代子 先生
アヴェニューウィメンズクリニック
院長/産婦人科医
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