婦人科医に聞く!女性ホルモンを整えるために必要な食事と生活習慣

婦人科医に聞く!女性ホルモンを整えるために必要な食事と生活習慣

さまざまな原因から乱れる、女性ホルモンのバランス。生理不順を引き起こし、妊娠・出産にも影響を与えるので、バランスを整えたいもの。どんな生活習慣が必要なのか、アヴェニューウィメンズクリニックの婦人科医・福山千代子先生に教えていただきました。
教えてドクター! 女性ホルモンが体と心に及ぼす影響 福山千代子先生

女性ホルモンのバランスを整える生活習慣

女性ホルモンには、排卵前に分泌される「卵胞ホルモン」と、排卵後に分泌される「黄体ホルモン」の2種類があり、その2つのバランスが崩れると生理が来なくなったり、出血が止まらなくなったりと、生理不順を引き起こします。そのことはわかっていても、どうすればバランスが整うのかがわからず「とりあえず、イソフラボンを摂取しよう」となる人も多数。具体的に、どんなケアが必要なのでしょうか?

「女性ホルモンは脳によってコントロールされているため、ストレスや急な体重の増減、病気の発症などによって、脳が『生命の危機』を感じるとバランスが崩れ、生理不順につながります。そのため、規則正しい生活と栄養バランスの取れた食生活、適度な運動による健康体のキープ、ストレスを上手に発散させる生活習慣がベースとなります。

そのうえで、体を冷やさないことが大切です。カフェインを摂りすぎたり、冷たい飲み物を飲みすぎたりしないこと。また、血流を悪くして体を冷やすので、喫煙も避けたいところです。もちろん、女性ホルモンに似た成分・イソフラボンを含んだ、大豆製品を食べることもよいでしょう」(福山先生)

糖質制限中の人は要注意? 女性ホルモンを満たす、生理前の食事

福山先生は「生理前はとくに、ストレスを軽減させるため、食事を通して心のバランスを取る工夫をしたほうがいい」と言います。

「生理前の2週間に多く出る黄体ホルモンは、水分も栄養も溜め込もうとする働きがありるため、便秘になったり、過食したり、むくんだりします。また、精神面では攻撃的になったり、ナーバスになったりもします。

いずれも黄体ホルモンが『妊娠の可能性がある体を守ろう』としている本能的な働きなので、生理前は自然と甘いものや炭水化物で糖質を補い、幸せホルモンと呼ばれるセロトニンを増やし、気持ちを安定させようと思うものです。そこを『ダイエット中だから食べちゃダメ』と我慢せず、『今は体が必要としているから、少しくらい食べていい』と自分に許してあげること。そうすることでストレスが軽減され、結果的にホルモンバランスにもよい影響を与えます」(福山先生)

男性ホルモンの増加は、女性ホルモンに影響を及ぼす?

なお、どの女性も男性ホルモンを分泌していますが、女性ホルモンのバランスが乱れて減ると、男性ホルモンの量が増える…ということはあるのでしょうか?

「女性ホルモンと男性ホルモンは別個のもので、結びついて作用しているものではありません。男性ホルモンは、強いストレスを感じたときに身を守るため、攻撃性を高めた際に分泌されるもの。ですので、ストレスを抱え込むと男性ホルモンの分泌量が増し、あごの周囲に硬い吹出物が出たり、濃いヒゲが生えてきたり、鼠径部やワキに色素沈着ができたりします。

男性ホルモンが増えると、排卵を抑制することがあるので注意は必要です。でも、それに伴って女性ホルモンが減っているわけではないので、ホルモン補充の治療をする必要はありません。ストレスの原因を探し、リラックスできる時間を取るなど、生活習慣の見直しが必要になります」(福山先生)

ホルモンのバランスが乱れたと焦るのではなく、落ち着いて普段の生活を見直すこと。そして、自分の体のリズムに合わせ、無理のない生活を送ることが大切なのですね! まずは過去一カ月、気持ちと体の変化を振り返ってみませんか?
■監修
福山 千代子 先生
アヴェニューウィメンズクリニック
院長/産婦人科医

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