白髪はストレスで増えるって本当?白髪のメカニズムや原因を徹底解説

白髪はストレスで増えるって本当?白髪のメカニズムや原因を徹底解説

白髪の原因が老化だと考える方は多いはず。しかし白髪はストレスと因果関係があるとも言われています。若くても一晩の間に一瞬で急に増えることはあるのか?白髪ができる場所って?抜くのはいいこと?治ることはある?そんな疑問を解決!原因や予防法、減らし方を知り若い20代からケアしましょう!

まずは白髪のメカニズムについて知ろう

自分の元からの髪色が自慢の人もカラーリングを愉しむ人も、コシやハリのある地毛を持っているうれしさは共通ですよね。日本人に多い黒髪は特に、カラーリングしていないときにツヤが目立ちます。それだけに髪のツヤや美しさに気を遣ってきた人は少なくないはずです。

カラーリングしていない健康な髪の毛の、艶やかな色味はどこから来るのか知っていますか? 脊椎動物にあるメラノサイトという細胞は、メラニン色素を含む色の粒であるメラノソームを生産します。このメラノソームが皮膚の細胞に届くと日焼けやシミに、髪の毛に届くと黒髪の色を出す元になるのです。

では、年を取るにしたがって出る白髪は、どのような仕組みで増えていくのでしょうか。

この仕組みについてはまだ研究段階にあり全貌が解明されているわけではありません。現時点で分かっているのは、メラノサイトから細胞へメラノソームを輸送する役割を負っているRab27Aというタンパク質が、何らかの理由で働かなくなってしまうということです。
また、髪の毛を洗うことで毛髪からメラニン色素が流出してしまい、髪の色味がくすんで色が薄くなっていくこともわかっています。
つまり、髪色の素が作られているはずなのに上手く髪に届かないことや、もとからある髪色が抜けていってしまうこと、さらに、それらが1箇所の毛根だけでなく徐々に増えていくことで、白髪が増えていくのです。

年を取ると多くの人が白髪になっていくことから、少なくとも老化による影響は大きな要因となっていると言えるでしょう。

白髪の場所は細胞老化?老化と白髪の関係

老化の影響はメラノサイトから毛髪への輸送だけでなく、メラノサイトそれ自体のメラノソームの生産にも影響します。生産量が減って輸送も上手くいかないのでは、毛髪が白いまま生えてくるのも頷けますね。

ところで、この「老化」という言葉ですが、何も年齢を意味する老化には留まりません。「細胞自体の老化」として考えるなら、20代の若いうちから起こってもおかしくないのです。

白髪が出るその場所の細胞が弱り老化する要因として考えられるのは、その周辺を酷使することで疲労が蓄積して血流が滞り、必要な水分や栄養分、酸素が行き渡らないということです。東洋医学では白髪は「血が足りていないため」と捉えることもヒントになりますね。

現代人の不規則な生活や、情報過多・コミュニケーション過多の社会での暮らし、年齢を重ねるごとに増大する社会的責任、妊娠出産・育児・介護・家族や自身の病気などの身体的負荷は、過酷なほどです。あまりに忙しくて食生活が疎かになってしまうこともあります。例えば、朝食がパン一枚だけとか、休日の午前中は平日の睡眠不足を解消するために食事すら摂らないということがあれば、新陳代謝に十分な栄養を摂ることは難しいかもしれません。

また、近年は温暖化や異常気象、大気汚染などにより、生きているだけでも大きな身体的負荷を被ります。

酸素を吸って生きる人間の身体の中には、細胞を傷つけることでも知られる活性酸素が常に存在しています。ストレスの少ない生活であれば、活性酸素の影響から回復する機能が正常に働きます。

しかし、上に挙げたような状況下では活性酸素の力が勝ってしまい、細胞を傷つけられたまま修復が十分に行われなくなる場合があり、これが老化や疾患を招くといわれています。

白髪の発生や増加についても、疲労や生活の変化、負担などによって酸化ストレスが高まってしまうために生じると考えることができます。

急に増える白髪はストレスのせい?白髪とストレスの因果関係

毛髪の細胞の老化に関係する、他の要因はあるのでしょうか。

心理的ストレスは、自分で意識できているのならストレス発散をしたり休息を取ったりして解消することができます。しかし、普段から遠慮深かったり、他人には配慮するけれども自分を優遇するのは気が引けてしまったりするような優しい人柄だと、あまりにも無意識に他人の犠牲になってしまうために、自分の「いや」という気持ちに気づくのが徐々に難しくなる場合もあるのです。

若いのに白髪が出ている理由一つに、この心理的ストレスが関与しているのではないかという説もあります。

心理的ストレスが大きく関与する疾患に「自律神経失調症」というものがあります。健康な状態では、緊張状態を作ってほどよく注意力を働かせて問題解決できるように促す「交感神経」と、ゆったりリラックスして緊張による疲労を癒やし次の日の活力を生み出すよう促す「副交感神経」が交代しながら働いています。

自律神経失調症では、心理的ストレスによる緊張状態の連続で交感神経の働きが過多となってしまい、例えば頭痛やつらい肩こり、めまい、不眠、気分障害といった症状を起こすことがあるのです。症状としての頭痛は血流の乱れや血管の拡張・収縮により生じます。この例のように、身体全体で身体を休める働きがうまく発揮されなくなってしまうのが、自律神経失調症の特徴です。

心理的ストレスにより自律神経失調症やそれに類似する状態になれば、活性酸素による酸化の修復が追いつかない「酸化ストレス」状態に陥ります。

そもそも生命維持に必要ない要素である毛髪の細胞への栄養補給はどうしても後回しになりがちですから、心理的ストレス下では白髪が生じやすいのです。

ストレスだけじゃない!乱れた生活習慣も白髪の原因となる

ここまで見てきて「老化の兆候もなさそうだし、今のところ白髪があっても1本あるかないかだし、心理的ストレスはうまくコントロールできているから大丈夫」と思っている方もいらっしゃるかもしれません。

しかし、まだ安心は禁物です。生活の負担などはいつ発生するかはわかりません。できるだけ予防していくことも大切なのです。
特に、生活習慣の乱れが白髪を増やす原因になる場合もあることには、注意を払う必要があります。

自律神経を乱す要素として近年問題となっているのが、ブルーライトです。紫外線に近い波長の光であるブルーライトは、寝付きを悪くしたり睡眠の質を悪くしたりする作用があるといわれています。

就寝前にパソコンなどで映画や録画したテレビ番組を見たりしていませんか? また、就寝時にベッドや布団でスマートフォンなどの情報端末の画面を間近に見ながら操作することはないでしょうか。

このような使い方をすることで、副交感神経への切り替えが上手くいかず、十分な休息を取れない可能性が出てしまうのです。
これに関連して、通常の新陳代謝や活性酸素による細胞の損傷の修復を促すホルモンの分泌が、妨げられる問題もあります。この「成長ホルモン」について、寝入ってから3時間以内の深い眠りの状態である「ノンレム睡眠」時に最大量が分泌されることが知られています。就寝時刻に近い時間帯でブルーライトに当たることは、避けたほうがよいのです。また、活性酸素の抑制機能も十分な睡眠がとれていなければうまく働きません。

毛髪細胞それ自体や黒髪の色を作るメラノサイトを若々しく保ち、黒髪を維持するためには、現在ストレスがなくても、なるべく活動と休息のリズムを乱さないで生活し続けることが大切です。

質の高い睡眠で白髪やストレスを予防・改善しよう!

質の高い睡眠をとるためにはどのような点に気を配ったらよいのでしょうか。

まず、先ほどご紹介した成長ホルモンの分泌について確認しましょう。以前は「美のゴールデンタイム」と呼ばれる時間帯に寝るのが良いとされていました。夜の22時から日付が変わって夜中の2時くらいの間が、成長ホルモンの最も分泌される時間帯と考えられていたのです。

しかし、近年の研究により入眠後3時間以内に2度訪れる「ノンレム睡眠」と呼ばれる、眼球やその他の身体が動かない深い眠りの間に、成長ホルモンの分泌が最大量を迎えることが改めて確認されました。

昔と違い、現代の日本社会は深夜営業の店舗も増えて、すべての人が同じ時間帯で生活しているわけではなくなりました。また、日勤と夜勤のシフトを繰り返す職種も少なくありません。

このような旧「美のゴールデンタイム」よりも新「美のゴールデンタイム」を利用すれば、成長ホルモンを十分に受けて、毛髪細胞やメラノサイトが元気になりると考えられます。

もちろん全身の細胞に行き渡るわけですから、胃腸が健康になって消化吸収が良くなり十分な栄養も摂りやすくなり、交感神経から副交感神経への交代もスムーズに運び、結果的に肌や体調、メンタル面でのストレス耐性がリフレッシュされるという効果も期待できます。

入眠後3時間の睡眠でしっかり深く眠れるように、睡眠時刻を習慣化するだけでなく、お部屋の配置や近隣の環境によっては、遮光カーテンやアイマスク、耳栓を使ったり、また、就寝前にぬるま湯のお風呂で身体をほぐしたりといった安眠へのサポートをするのもよいでしょう。

栄養バランスの整った食事で白髪とストレスを予防・改善しよう!

白髪を予防するための生活習慣や睡眠習慣を変える以外に、食事内容を見つめ直すことも役立ちます。

例えば、ダイエットをしている方に注意していただきたいのが、栄養バランスです。

市販の栄養バランスを考慮した置き換え食を用いたダイエットや、運動と食事の両面をケアしてくれるエステティックサロンやジム、栄養士の方の指導を仰げる環境であれば心配ないでしょう。

しかし、自己流で何かの食材1種類だけを食べ続けて、短期集中で行う食事だけのダイエットはおすすめできません。

血流が滞り、細胞に栄養が行き渡らないことは白髪の原因のひとつだと言われていますが、食材1種類にこだわるダイエットでは、細胞の新陳代謝を促すビタミンB2、B6や、血管の拡張作用のあるビタミンE、髪の毛を構成するケラチンの元となるタンパク質や血液の素である鉄分、毛髪を合成するのに用いられる亜鉛といった重要な栄養素が足りません。

サプリメントで補うという考え方も好ましいとは言えないでしょう。栄養素を新鮮な野菜や果物から摂ることにより、これらに含まれる食物繊維で腸内の余分なカスを体外に押し出し、便秘を防いで体調を良く保つ働きがあるためです。

腸内に余分な物がないことにより、小腸や大腸での栄養や水分の吸収効率が良くなり、身体の血の巡りを良くし、栄養を身体の末端の頭皮まで行き渡らせることが期待できます。

精神栄養学の研究からは、肉や魚のタンパク質に含まれるアミノ酸が脳内の伝達物質の元になるため欠かすべきではないということや、ビタミンB6、B12、葉酸、鉄、亜鉛といった栄養素を摂ることでうつ症状にかかりにくくできるといった知見が得られています。

豊かな食事は身体の機能を高めるだけでなく、心理的な安らぎを与えてもくれます。仲の良い親しい人と食事をすることは心理的ストレスを軽減するのに役立つでしょう。質の良い食事を愉しみながら摂ることができるようにしたいですね。

抜くのはあり?既に生えてしまった白髪の減らし方

さて、生活習慣や睡眠、食事、メンタルヘルスに気を配ってきていたのにとうとう白髪が出てきてしまったらどうしたらよいでしょうか。

最近はグレーヘアーという呼び方で白髪と地毛の色の入り混じったヘアスタイルが見直されるようになってきています。このようなスタイルにしたいのであれば、自然のままを受け入れて様子を見ていくのがおすすめです。

また、本数が少ないうちは目立たせたくないがカラーリングには抵抗があるという場合には、白髪の本数が少ないうちは根元でカットして対処し、ある程度まで本数が増えたらこのようなスタイルを選ぶのもよいでしょう。「抜く」という選択肢を取る方もいるかと思いますが、頭皮や細胞を温存するほうが長期的には安心です。

白髪によって老化したイメージを持たれるのを避けたい方には、やはりカラーリングをおすすめします。本数が少ないうちならあまり目立たないので、目立たない程度に染め上げる機能のあるカラートリートメントが手軽です。シャンプーのあとに通常のトリートメントのように使うことで色がつきます。

また、ヘナという植物を粉末にした染色料でのセルフカラーリング方法もあります。粉末をお湯等に溶かしてペーストにしたものを、髪全体につけて色をつけます。化学染料に抵抗のある方はチェックしてみてくださいね。

そして、良く色づく手段としておすすめなのは、やはり美容室でのヘアカラーやヘアマニキュアです。自分の目ではよく見えない後頭部などを、専門家の手でケアしてもらえるのがいいですね。髪の色をファッションの一部にしたい方なら、きっと満足できるでしょう。

カラーリングがあれば安心と思うかもしれません。しかし、まだ対策を諦めてはいけません。カラーリングは頭皮等への刺激があります。もしこの刺激によって傷ついた細胞があれば修復し、まだ黒髪の残っている毛髪細胞やメラノサイトを活発に保つためにも、お風呂上がりなどに頭皮マッサージなどで血行を促しましょう。

上記は、「減らし方」というよりも「隠し方」になります。白髪を確実に減らしていくためには、生活習慣も意識することが大切です。

黒髪は一晩にしてならず。ストレスを軽減し根気強く白髪対策を!

白髪のできるメカニズムと原因を、細胞レベルから生活や睡眠の習慣・質、メンタルヘルス、食事などの面から確認してきました。

白髪のできる原因としてメラノサイトからのメラノソームの輸送が上手くできなくなることがポイントとなっていましたね。原因がストレスや血行不良であるなら、白髪が改善する余地はまだあります。

「もう年だからダメ」と諦めることはありません。日頃に無理をして心や身体の疲れが溜まっていないか、たまった疲れのせいで身体を動かしたり人とあったり、美味しい物を食べたりといったストレス解消が難しくなっていないか、ぜひ一度、振り返ってみてくださいね。

一晩で白髪が黒髪に戻ることはありませんが、一瞬で全部が白髪になることもないとわかりました。ただ、やはり「急に増える」と感じる方は多いでしょう。美しい髪のためのケアを諦めず、若いうちからキレイの工夫をしていきましょう。

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