【医師に聞く!】睡眠不足が引き起こす美容や健康への悪い影響と解消法

【医師に聞く!】睡眠不足が引き起こす美容や健康への悪い影響と解消法

最近忙しくて睡眠時間が取れない…そんな日が続くと、顔つきが冴えなくなったり、目の下にクマができたりした経験ってありませんか?それは睡眠不足が美容にとても深く関係しているからなんです。睡眠の専門医である遠藤拓郎先生にお話をお伺いします!
睡眠不足による影響と上手な対処法 遠藤拓郎先生

睡眠不足が引き起こす美容や健康への悪い影響と解消法

睡眠不足が続くと目の下のクマが濃くなったり、顔がたるむように冴えない表情になってしまったりすることがあります。睡眠不足は、美容にどのような悪い影響を及ぼすのでしょうか。

「睡眠と女性の美容には深い関係があるといえます。

男性と女性の大きな違いは何かと問われれば、私は『女性ホルモンがあるかないかの違いだ』と答えます。その女性ホルモンと睡眠との関係はとても深いのです。女性にしかない『女性ホルモン』は『若返りホルモン』と呼ばれていて、女性ホルモンがある女性は、男性より『眠りが若い』といわれています。

眠りが若いとは『睡眠力が強い』ことを意味していて、そのお蔭で、女性の方が『質の良い眠り』を得ることができます。ただ『質の良い眠り』というのは、『深く長い眠り』ともいうことができます。
このため、眠りの質は良いものの、特に、女性ホルモンの影響が大きい30~40代の女性は、「寝ているつもりだけど、日中でも眠たい」「眠すぎて辛い」といった悩みがとても多いのです。

このような眠くなってしまう『女性ホルモン』をちょっとわずらわしく思う方もいるかもしれませんが、女性ホルモンの影響によって、深く長い睡眠を維持できていると『成長ホルモン』がしっかり分泌されます。

この成長ホルモンこそが『若返りホルモン』と呼ばれていて、日中にダメージを受けた細胞を新しく生まれ変わらせてくれる働きを持ち、『美肌』や『健康』といった女性が求める美容と健康を維持してくれているのです。

これはまだ調査中なのですが、モデルさんや女優さんのように、背がすらっと高くて美しい女性は、睡眠時間が長い傾向にあるように思います。これは以下のような睡眠の理論に叶っているのです。
女性ホルモンが正常に分泌されている→質の良い、深く長い睡眠になる→成長ホルモンが良く作用して細胞が再生される→美肌・健康・背が高くなるといった女性の美しさにつながる

このことから、美容と健康を維持、促進したいのなら、なるべく規則正しく長く眠ること。この基本的なことこそが、女性ホルモンの『若返り』パワーというメリットを最大限に活かすことができる最善かつ最も簡単な方法です。
なお過激なダイエットは『女性ホルモンが出なくなる』とされているので、美容と健康を維持したいのであれば、絶対におすすめしません」(遠藤先生)

睡眠不足は太る!医学的な理由と解消法

睡眠不足が続くと太るという噂を耳にしたのですが、これは事実でしょうか。

「睡眠不足は太りやすくなるということがいえます。

それは、深く長い睡眠を維持できると『レプチン』という『食欲を抑制するホルモン』が分泌されます。反対に、睡眠の質が悪かったり、睡眠時間が短いとこの『レプチン』が分泌されません。つまり、睡眠不足や質の悪い眠りが続くと、食べすぎなどを起こしやすくなるのです。

また睡眠不足がつづくと、昼間、眠くなりイライラします。イライラすると『本能行動』に関係する部分を刺激することになります。
本能行動に関係する部分が、それらの刺激で活性化してしまうと、過剰な『食欲』や『性欲』といった『欲』に関する感情が出やすくなります。そうなると、正常な判断や行動ができなくなり、『過食』や『過剰な性的欲求』などに走りやすくなると考えられています。

ですから、睡眠時間を確保して質の良い深い眠りをとることは『太る』ということを予防するだけでなく、心身のバランスを整えるためにも必要不可欠といえるのです」(遠藤先生)


睡眠不足が続くと、美容や健康に悪いということは肌で感じていても、このように「医学的な根拠」のある事実とは改めて驚きました。
たかが睡眠不足と軽く考えがちですが、これが長年にわたって続いたときの体や肌への悪い影響を考えると、「たかが」などとはいっていられませんよね。ただ良く眠るというだけで、美肌や健康を守ってくれている「睡眠」。あなたももう一度、自分の睡眠と向き合ってみませんか。
■監修
遠藤 拓郎 先生
東京睡眠医学センター スリープクリニック 東京睡眠医学センター長/睡眠医療認定医

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