【皮膚科医に聞く!】冬場に気をつけたい「肌トラブル」とは

【皮膚科医に聞く!】冬場に気をつけたい「肌トラブル」とは

冬の到来とともに気になる、肌トラブル。外気の乾燥による肌乾燥はもちろんですが、ストレスのかかる冬場は、肌荒れが起こりやすい時期。今回は、ウォブクリニック中目黒院長の皮膚科医・高瀬聡子先生に、冬ならではの肌トラブルを教えていただきました!
冬ならではの肌トラブルにご用心! 高瀬聡子先生

本来の水分保持機能が損なわれると、肌トラブルが起きる!

冬が近づき、気温がぐっと下がると気になるのが「乾燥」。外気の乾燥だけでなく、暖房をつけることも増え、屋内外問わずに肌乾燥が気になり始めます。そもそも、肌が乾燥している状態とは、どういう状態を指すのでしょうか?

「肌の表面には約0.2mmの薄さの表皮には本来、水分を保持する働きがあります。表皮の一番上にある角層では、セラミドを主成分とする細胞間脂質が角質細胞をつないでいるため、水分を抱え込むことができます。また、角質細胞はもともと、天然保湿因子(NMF)という、水分を保持する役割を持つ成分を含んでいます。さらに肌表面を覆う皮脂膜は、さまざまな刺激から肌を守り、水分を外に逃がさない役割を持っています。

ただし、これは肌が正常に機能している場合。気温や湿度の低下、加齢、ケア不足、アンバランスな食生活、ストレスの多い生活など、さまざまな悪影響によって肌はバリア機能を損ない、水分を保持できなくなります。その結果、肌は乾燥しやすくなり、多くの肌トラブルを招いてしまうのです」(高瀬先生)

外気と暖房の乾燥による肌トラブルはなぜ起こる?

外気が乾燥しやすくなる冬場は、肌の乾燥が進む時期。高瀬先生によると「湿度がぐっと下がる11月1~2週目は、肌トラブルが原因で来院する患者さんが一気に増える」そう。

「外気の湿度が下がると空気中の水分濃度が下がり、乾燥が進みます。表皮の薄い日本人は特に乾燥しやすいと言われていて、外気の影響を受けやすい肌質。秋から冬に移り変わるタイミングは、その変化に肌がついていけず、トラブルが起きやすいので要注意です。また、そのころから暖房をつけ始める人も多く、風が直接肌に当たることで、肌の水分はさらに奪われます」(高瀬先生)

冬に入る前から、保湿化粧水をたっぷり使って、肌に水分を満たすこと。そして、クリームやオイルで油分を補い、皮脂膜のバリア機能を高めることが重要だそうです。

「なお、冬になると脚のスネがかゆくなると訴える患者さんが多いです。ストッキングやタイツを履くことが増え、こすれて皮脂が奪われ、乾燥が進むことが原因。顔だけでなく、体のケアも大切ですよ」(高瀬先生)

ストレスによって生じる肌トラブル、蕁麻疹に注意して

ほかにも、冬場に気をつけたい肌トラブルとして、どんなものがありますか?

「年末が近づくと忙しくなり、ストレスを抱え込みやすくなるもの。それにより、ストレス性蕁麻疹が出ることも。『膨隆疹(ぼうりゅうしん)』といって、皮膚に赤くふくれた曲面ができます。虫刺されに似た湿疹ですが、基本は24時間以内に消え、別の場所に移動します。また、レアケースではありますが、体が急激に冷えることで寒冷蕁麻疹が出る方もいます」(高瀬先生)

さらに、多忙さから生活のリズムが乱れたり、忘年会などで暴飲暴食が続いたりすることで、栄養不足になって肌トラブルにつながることも。また、秋から冬へ移行する時期は、ブタクサ花粉によって、肌にかゆみが出る人も多いそうです。

ひどい乾燥や肌異常を感じたときは、自己診断せずに皮膚科へ! 肌のコンディションをこまめにチェックしましょう。
■監修
高瀬 聡子 先生
ウォブクリニック 中目黒 院長/皮膚科医

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