手汗がひどい!原因と14対策でサラサラな手で悲しみからサヨナラ

手汗がひどい!原因と14対策でサラサラな手で悲しみからサヨナラ

ひどい手汗は交感神経の過剰な働きが主な原因。多汗症になりやすい生活習慣や病気、ホルモンバランスやストレスなどの要因とは?改善できる食事やツボ押し…自分でできる対策から、病院での薬物治療法や手術方法まで、解決方法をご紹介。手汗に悩む人必見!

ひどい手汗…あなたは何レベル?

全身の汗の量は普通なのに、手だけたくさんの汗をかく…。少し湿っている程度ならそれほど困ることはありませんが、手に持ったものが濡れてしまったり落ちやすかったり、汗が飛び散ったりすると、日常生活にも支障をきたしてしまいますね。また握手や手をつなぐことができなかったりすると消極的になったり精神的な負担が大きくなったり…。

手のひらの汗は、単なる「汗っかき体質」ではありません。医学的には「手掌多汗症(しゅしょうたかんしょう)」といい、程度によっては治療の対象。日本人の200人に1人の割合で発症すると言われていて、症状は気温や精神状態などによっても異なりますが、大きく3段階に分けられています。


手汗のレベル
 ■レベル1 手が湿っている。触ると汗ばんでいることがわかる。
 ■レベル2 手に水滴ができる。見ただけで汗をかいていることがわかる。
 ■レベル3 手から水滴がしたたり落ちる。
もしあなたがレベル2や3に該当するようなら、この記事の後半を参考に一度医師の診察を受けたほうがいいでしょう。

手汗の原因とは?そのメカニズム

手汗をかく原因は、まだはっきりとはわかっていません。ですが自律神経の一つ「交感神経」の働きが過剰になることが原因と考えられています。

「交感神経」は、緊張している時に働く神経で、各器官の働きを促すもの。反対に「副交感神経」はリラックスしている状態になり、各器官の働きを抑制します。

ホルモンバランスの乱れ

生理や妊娠、更年期障害など、女性の体は特にホルモンの影響を大きく受けます。ホルモンバランスが乱れると交感神経が過剰に働くのは、脳の同じ部分がこの両方を司っているため。そのため手汗が出やすくなります。

ホルモンバランスは、ストレスや生活習慣・加齢などによっても乱れやすくなります。

緊張など精神的なもの

「手に汗握る」という表現があるように、人は緊張した時に手汗をかきやすくなります。不安な時や緊張した時は精神的にストレスを感じており、交感神経が刺激され発汗につながります。

これ自体は自然なことですが、あまりに交感神経が過敏になると多汗症になり、汗を気にすることでさらにストレスとなり多量の汗をかく…という悪循環に。

食事など生活習慣の乱れ

食べ物の嗜好によっても汗の量は変化します。例えば香辛料など辛いものをよく食べる人は、痛覚神経を刺激することでアドレナリンの分泌が多くなり、交感神経を刺激。これを「味覚性発汗」といい、局部的に汗をかくことが多くなります。

またカフェインやニコチンは中枢神経を興奮させるため、交感神経の刺激につながります。

さまざまな病気

手にだけ汗が出る「局所性多汗症」であれば病気の症状の一つである可能性はそれほど高くありません。ですが手のひら以外にもたくさん汗をかく場合などは、以下のような病気を疑ってみる必要もあります。()内の症状を参考にしてみてください。
可能性のある病気

・甲状腺機能亢進症(手の震えなども)
・急性リウマチ(関節の痛みや高熱も)
・結核(咳や微熱が続くことも)
・糖尿病(息が甘い)
・肝硬変や腎不全(汗が尿のような匂い)
・緑膿菌感染症(汗が緑色)
・更年期障害(体のほてりなども)
・自律神経失調症(めまいや腹痛・下痢や動悸なども)
これらは一部ですので、何らかの症状や異常を感じたら、医師の適切な診断を受けましょう。

肥満体型

肥満になると、内臓脂肪以外に皮下脂肪も多くなり、体に熱をため込みやすくなります。その熱を放出しようとして汗が出るため、肥満の人は標準体型の人よりたくさんの汗が出やすくなるのです。

体型だけではなく濃い味付けや動物性脂肪が多い食事など、肥満につながる食生活などが直接汗に関係していることも。

自分でできる8つの手汗対策

何とかしたい手汗。少し生活に工夫したりアイテムを取り入れるだけで、その手汗の悩みが軽くなるかもしれません。自分でできる対策はこの8つがオススメです。

1、食事に気をつける

《オススメ栄養素&食品》

■大豆イソフラボン…大豆、味噌、豆乳、豆腐など
ホルモンバランスを整え発汗を抑えるはたらきがあります。

■植物性エストロゲン…アボカド、もやし、大葉など
女性ホルモンエストロゲンと似たはたらきをして自律神経を整えるはたらきがあります。

そのほか、ハーブも自律神経にはたらきかけ、リラックス効果がありますから、心身を落ち着かせるのに役立ちますよ。また、体を冷やす作用のあるナス・きゅうり・トマト・ゴーヤなどのクールベジタブルを取り入れるのも効果的。


《NGな食べ物》

・香辛料(唐辛子など)
・動物性たんぱく質(肉、乳製品など)
・カフェイン(コーヒー、紅茶、チョコレートなど)
・味の濃いもの(酸っぱいもの、塩辛いもの、甘いもの)
・熱いもの(特に汁物など)

2、睡眠時間の確保

睡眠と自律神経には密接な関わりがあります。十分な睡眠時間を確保し、良質な睡眠をとることで交感神経の高まりを鎮めましょう。寝不足の時は交感神経が過敏になり、手汗が出やすくなります。

理想的な睡眠時間は7時間前後。ですがただ長く寝ればいいわけでもありません。睡眠前の食事やカフェインの摂取、スマホの使用を避け、リラックスした状態で副交感神経を優勢にして睡眠の質を高めましょう。ぬるめのお湯で半身浴をしたり、ストレッチをしたりして血行を良くすることもオススメ。

3、ツボ押しをする

手の汗を抑える後はたらきがあるツボを押してみましょう。手にあるものは場所を選ばずに押せるので、人前で緊張してきたときなどにも効果的です。食後すぐと飲酒した時は避けて。
■合谷(ごうこく)
人差し指と親指の付け根の骨よりやや内側にあるツボ。全身の健康促進に効くと言われています。反対の手で手のひらを挟むようにして、ゆっくり深めに手のひら側からと甲側から押します。

■労宮(ろうきゅう)
手のひらの中央にあるツボ。指を内側へ曲げた時に中指の先端が触れる部分。精神的な発汗に効果があると言われています。5秒押して5秒離す、を繰り返します。

■陰げき(いんげき)
手首の内側、中心よりやや小指側にあります。寝汗などの多汗症全般に。反対の手の親指で軽く押すと血行が良くなり、熱が引いていきます。

■後谿(こうけい)
手を握ると小指の付け根の下にシワができます。その外側にあり、精神面や体温を落ち着かせるのに効果があると言われるツボです。

■復溜(ふくりゅう)
くるぶしの内側から指三本ほど上にあるツボ。体内の水分の調節を行います。親指でもむように刺激します。

4、制汗剤を使用する

手汗用の制汗剤を使用するのもひとつ。脇汗用などは殺菌や消臭効果など手汗には特に必要ない成分が含まれています。そして脇汗用は「アポクリン汗腺」に作用するよう開発されていますが、手汗はもうひとつの汗腺「エクリン腺」が根本的な原因なので、以下のような手汗専用のものを選ぶのがおすすめ。

■テサラン
朝一回、汗が出る前に塗るだけのクリームタイプで、肌にやさしく制汗力の高いクロルヒドロキシアルミニウムを配合。サラサラ感が持続します。

■フレナーラ
ジェルタイプを毎日3回手のひらに塗っていくことで次第に手汗の軽減が期待できるもの。エクリン腺へ浸透するよう開発された制汗成分で汗を抑えます。

5、ミョウバン水を使用

ミョウバンは、たんぱく質の性質を変化させることで肌と汗腺を引き締めると言われ、古くから制汗剤として使われてきました。ミョウバン水を手につけることで汗を抑える効果が期待できますが、重度の手汗の場合はあまり効果が期待できないことも。

ですが症状が弱いのであれば試してみる価値はあるでしょう。
■ミョウバン水スプレー

《用意するもの》
・焼きミョウバン(スーパーの調味料コーナーなどで入手できます) 20g
・水道水 500ml
・空のペットボトル

《作り方》

1 水と焼きミョウバンをペッドボトルに入れ、よく振る。
2 数日涼しいところに起き、水に溶けるまで待つ。
3 ミョウバンが溶け、透明になったら出来上がり。
4 10ccを水100ccで薄めて手に塗ったりスプレーに入れて手につける。
5 効果が見られない場合、少しずつ濃度を上げる。手がかぶれることもあるので一度に濃くしないように注意。

6、腹式呼吸やお風呂でリラックス

副交感神経を優位に働かせることが手汗を抑えるためには大切。そのために、腹式呼吸をしてみましょう。深い呼吸をすることで体がリラックスした状態になります。緊張し始めたときなどに腹式呼吸で深呼吸をすれば、手汗をある程度コントロールすることができます。

うまくできない時は、仰向けになって息を口から少しずつ吐き、お腹を凹ませます。全て吐ききったらゆっくりと鼻から息を吸い、お腹が膨らんでいることを確認しましょう。10回程度行うとリラックスできますよ。

またゆっくりと入浴するのも、体をリラックスさせ自律神経を整えるためにおすすめです。熱いお風呂ではなく、ぬるめのお湯に30分ほど浸かりましょう。就寝前に入浴すれば寝つきも良くなります。

7、半側発汗(皮膚圧反射)で止める

汗を一時的に止める対策として、半側発汗(はんそくはっかん)という方法があります。これは皮膚圧反射とも呼ばれ、体を圧迫することで押した側の汗を減らすというもの。汗をかかない舞妓さんは、実は帯できつく体を圧迫しているのです。

手汗を止めるためには、上半身の発汗を押さえましょう。バストから5センチほど上あたりの脇に手を差し込んで10秒ほどきつく腕組みをしたり、紐や衣服で圧迫すると、その間は汗の量を減らすことができます。

8、手汗を気にしすぎない

手汗の原因としてストレスをあげましたが、手汗に「悩むこと」でさらに手汗を酷くしている可能性もあります。「汗が出たらどうしよう」「恥ずかしい」「手を繋げない」「握手を求められたら…」そんな悩みがストレスとなり、自律神経を乱してしまいますから、あまり手汗を気にしすぎないようにしてみましょう。

自分が思うほど他人は気づいていないかもしれませんよ。

ひどい場合は皮膚科などの病院で治療を受ける

これらの自分でできる対策を行ってもあまり改善しない、手から汗が滴って止まらない…。そういう場合は、皮膚科などで診察してもらい、専門的な治療を受けるという方法もあります。メンタルが原因の場合は、精神科や心療内科を受診するといいでしょう。

現在行われている手汗の主な治療方法は、この6つ。

治療方法1、イオントフォレーシス

まず多くの人が最初に勧められるのが「イオントフォレーシス」。電流を流した水に手を20分ほど浸すことで汗腺にダメージを与えます。汗の生成が抑えられ約80%の人に効果があると言われますが、週1回〜2週間に1回程度の定期的な治療が必要。ですが副作用もなく、保険診療のため安価に受けられる方法です。

妊婦、ペースメーカーを装着している人など、イオントフォレーシスの治療を受けられない人もいます。

治療方法2、塩化アルミニウム液

市販の制汗剤にも用いられている「塩化アルミニウム」を20%程度に薄めて皮膚に塗ると、一時的に汗腺をふさぎ汗を出にくくすることができます。就寝前に布手袋をはめ塩化アルミニウム水溶液を染み込ませてからゴム手袋をはめ、翌朝洗い流します。

汗腺をふさぐことで汗を抑える方法なので、長期間使用することは望ましくありません。

治療方法3、ポツリヌス注射

ボツリヌス菌の毒素を抽出したものを「ボトックス」と呼びます。この薬剤を手に注射することでアセチルコリンの放出が抑えられ、汗を減らすことができます。一度受ければ数日のうちに効果が現れ、約半年ほど持続します。

自由診療になるので、費用を含め医師のカウンセリングでよく相談しましょう。

治療方法4、多汗症の治療薬や漢方薬

一時的に発汗を止める処方薬「プロバンサイン」を用いることも。ですが全身に作用するため、便秘や脈拍の増加など様々な副作用があるほか、熱を発散することができないため熱がこもりがちになるとも考えられます。

また、精神的なものや肥満によるものなど、手汗の原因に合わせて服用できる漢方薬も市販されています。薬局で相談してみましょう。

治療方法5、星状神経節ブロック

多汗症以外にも赤面症の治療などにも用いられる「星状神経節ブロック」。首にある交感神経への指令をブロックすることで、交感神経が過剰に働くことによる症状などを緩和するものです。

星状神経節に局所麻酔を10回以上繰り返すので、保険診療ですが自己負担額が一回1000円程度で合計数万円の費用が必要でしょう。整形外科・麻酔科・ペインクリニック・美容外科などで受けられます。

痛みはなく費用も下のETSなどの治療法に比べると比較的安価ですが、治療効果が持続せず数ヶ月から1年で再び治療の必要があるというデメリットも。

治療方法6、胸腔鏡下交感神経節遮断術(ETS)

最近注目されている治療法が、内視鏡手術です。脇の下の皮膚を2〜4ミリほど切ってカメラのついた細い管を胸腔(きょうくう)と呼ばれる肋骨内に入れていきます。そしてモニターで胸の中を見ながら背骨近くの交感神経の束を左右ともに切断しほぼ完全に汗を止めます。所要時間は10〜40分程度で、小さな傷跡は目立たず痛みもほとんどありません。

身体的負担の軽さ、そして入院の必要もなく保険が適用されることなど多くのメリットがあります。

術後は、「代償性発汗」と呼ばれる別の箇所から汗がふえる副作用が起こりやすいでしょう。また反対に手のひらだけでなく脇の下や首の汗が少なくなる場合も多く、手のひらはカサカサになって保湿剤が必須という人もいます。ですが多くの人が、手汗に悩んでいた時よりも術後の方が快適だと答えているようです。

保険が適用されますが、3割負担で7〜9万円ほどの費用が必要です。

手汗を抑えてコンプレックスをなくそう!

汗の悩みは、性別や年齢に関係なく人を消極的にしたりコンプレックスを持ちやすくなりがち。中でも手のひらは普段握手や物の受け渡しなど人と接しやすいゾーンなため、対人関係にも影響してしまいますよね。

まずは自分でできる対策を試してみてください。少しでも改善できれば心もすっと軽くなりますし、日常生活もスムーズになるでしょう。手汗を気にしなくなることでストレスによる悪循環も断ち切ることができます。

あまり効果が見られない場合は、皮膚科をはじめ専門医の診断を受けましょう。あなたの悩みが一日も早く解消されるといいですね!

関連記事