リラックス効果も高まる、寝る前に取り入れたいストレッチ

リラックス効果も高まる、寝る前に取り入れたいストレッチ

忙しい日々で、ストレッチをする時間を確保するのは大変! 帰宅して、眠る前であれば時間が取れるけれど「就寝前はストレッチをしないほうがいい」と聞いたことも…。就寝前でもできるストレッチについて、クラシックバレエ講師の四家恵先生に聞きました。
朝昼晩に最適な簡単ストレッチ 四家恵さん

寝る前にストレッチを取り入れたい理由

平日、日中は忙しくて、夜に眠る前くらいしか自由時間が取れない人は多いもの。いざストレッチをしようと思うと、頭をよぎるのが「就寝前に運動して大丈夫なのか」ということ。やはり就寝前は避けたほうがいいのでしょうか?

「汗をかくほどハードなストレッチをすると、交感神経が活発になって寝つきにくくなってしまいます。でも、ゆったりと呼吸しながら行うストレッチであれば、リラックスできて、眠りにも体にもよい効果をもたらします。

ストレッチによって血流がよくなると、体が内側からじんわりと温まり、自然と眠くなります。また、リンパ液の巡りもよくなるため、滞っていた老廃物が体内を流れ出します。そうすると体が少しダルくなり、そのタイミングで横になると楽に眠ることができますよ」(四家先生)

体が温まってから少しずつ眠気が増すまでにかかる時間は、約30分。就寝予定の30分前までに、ストレッチを終えておくのがよいそうです。

下半身に溜まった疲れを癒すストレッチ

四家先生によると「一日の疲れは、下半身に溜まりがちです。足を上げてストレッチをすると、溜まった老廃物の流れをよくするのに効果的で、体が楽になる」そう。以下は、壁に足をつけて行なうとやりやすいですが、慣れてきたら壁なしでトライしても。
【足首のストレッチ】 ゆっくりと、足首を内回ししたら、外回しも行なう。5セットほど繰り返す
「寝転がって両足を上げたら、足首を内回しにし、そのあと外回しも行ないます。できるだけ大きく足首を回し、ふくらはぎの筋肉が伸びているのを感じてください。同時に両手も上げ、手首も同様に回すのもオススメです」
【内転筋のストレッチ】 両足を開き、そこで15秒ほどキープし、ゆっくりと戻していく。3回ほど繰り返す
「寝転がり、壁に足をかけて開脚します。開脚はできる範囲内で構いません。大切なのは、股関節をよく動かし、内転筋(内もも)が伸びているのを感じること。そこから内転筋を寄せるイメージで、両足を閉じていきましょう。腹筋を使わないと腰が反りやすいので、お腹に力を入れて、まっすぐな上半身をキープしてください。内転筋を鍛えると前ももへの負担が減るので、脚のラインがまっすぐに美しく整うようになりますよ」

翌日の元気につながる、股関節のストレッチ

「一日の終わりには股関節のストレッチがオススメです。股関節は体重を支える箇所なので、そこの筋肉と関節を柔軟にしておくことが、翌日からまた元気に動くうえでの源となります」と四家先生。日中に動いた分、股関節も回りやすいそうなので、夜は大きくゆっくりと動かしてみましょう。
【股関節のストレッチ】 20秒ほどかけて両足を回したら、逆回しも行なう。3~5回ほど繰り返す
「寝転がって両足を抱えたら、股関節から両足を開いて回し、最後は両足を伸ばしてそろえます。同じことを逆回しでも行いましょう。上半身がグラグラしやすいので、しっかりと腹筋を使って支え、腰が浮かないように注意。両足は開く範囲内でOKですが、手を使って少し大きめに開脚させると、内ももやお尻の下側の筋肉に効果的です。やりにくい場合は、片足ずつでも構いません。深呼吸しながら、ゆっくりと行いましょう」(四家先生)

意外に硬くなりやすい、前もものストレッチ

内転筋が使えていないと、日常生活ではももの前側に力が入り、縮みがちだそう。「前ももは意識的に伸ばさないと、縮む一方で硬くなりやすい箇所です。眠る前によく伸ばしておきましょう」と四家先生。
【前もものストレッチ】 20秒ほど、以下の体勢をキープする。反対側の足も行う
「右足の膝を内側に曲げて、足首をつかんで体の横へ。左足の膝は外側に曲げ、左足で右膝を押さえます。右の前ももが伸びると同時に、左の股関節を開くことで内ももを伸ばすことができます。足を入れ替え、反対側も行なってください。この体勢は腰が浮きやすく、背中が反りがち。お腹に力を入れて、上半身はまっすぐの姿勢を保つように心がけましょう」(四家先生)
こちらは簡単バージョン。股関節が開きにくいと足で膝を押さえるのが難しく、上半身が崩れやすい。その場合はこのように、片足ずつ内側に折りたたんで、前ももを伸ばしましょう。背中を床にしっかりとつけ、浮きやすい膝を床に押しつけるようにすると効果出来だそう。

デスクワークで固まった肩をほぐすストレッチ

さらに、肩と背中のストレッチへ。「とくにデスクワークの長い方は、肩甲骨まわりの筋肉が固まり、肩が前のめりになっていることが多いです。大きく手を回すことで、肩甲骨をほぐし、背中の筋肉を伸ばしましょう」と四家先生。
【肩甲骨のストレッチ】 20秒ほどかけて、ゆっくりと腕を回していく。3回ほど繰り返し、反対の腕も行う
「横向きに寝転がり、片足の膝を曲げて体の前に出します。片手を頭上に上げ、もう片方の手を腕ごと大きく回します。肩甲骨が動くのを感じましょう。腕につられて骨盤が傾きやすいので、腹筋と背筋を使い、できるだけ腰の位置が変わらないようにしましょう」(四家先生)

時間がないときに便利な前屈ストレッチ

最後に、時間のない方へ。背中や腰、もも、ふくらはぎまで、手軽に伸ばせるストレッチを紹介していただきました。「股関節は伸ばせませんが、前屈と軽い屈伸を取り入れることで、疲れの溜まりやすい下半身を効率よく伸ばすことができます」と四家先生。
【前屈と屈伸によるストレッチ】 ゆっくりと呼吸しながら、全部で40秒ほどかけて行う
1:足を肩幅に開いたら、背中を丸めながら前屈する。
2:両足の膝を曲げて、軽く屈伸する。できるだけ同じ深さをキープしながら、膝を伸ばす。
3:片足の膝を曲げる(もう片足は伸ばしたままにする)
4:3と反対の膝を曲げ、同じことを行う。
5:両足を伸ばしたら、腹筋を使って、お腹を丸めながら体を起こす。
「前屈はいけるところまででOKです。平らな背中のまま前屈をすると腰を痛める恐れがあるので、背中を丸めるのがポイントです。とくに起き上がるときは、背中側の力ではなく、腹筋を使い、お腹を丸めましょう」(四家先生)

ゆったりと呼吸しながらストレッチをすると、少しずつ体が温まって、落ち着いた気分になります。体の柔軟性を高めつつ、リラックスもできて眠りやすくなるのは、一石二鳥! 少しずつ取り入れて、お休み前の習慣にしてみませんか?
■監修
四家 恵 さん
クラシックバレエ講師

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