意外な便秘のサインも!消化器内科医が考える「便秘の定義」とは

意外な便秘のサインも!消化器内科医が考える「便秘の定義」とは

慢性的に悩まされている人も多い「便秘」。不快に感じながらも、まあまあ出るからと放置していませんか? でも、便秘が長引くと、健康にも美容にも悪影響が……。おおたけ消化器内科クリニック院長の大竹真一郎先生、便秘の定義について教えてください!
女性に多い「隠れ便秘」に要注意 大竹真一郎先生

出ていても注意したい「便秘の定義」とは?

冬場はとくにトイレに長く座っているのが辛くて、便秘が気になる時期。明らかに数日出なくて苦しいならさておき、頻度について人と話す機会はないので、自分が便秘かどうかわからない人も多いのではないでしょうか? 大竹先生によると「女性の半数以上が便秘」だそうです。

「便が腸に長くとどまっていて、排便が順調ではないものをすべて便秘と言います。まず、3日以上出ない人は便秘だと考えてください。毎日出る人や、一日に何度も出る人であっても、お腹が張っていたり、残便感があったり、痛みや違和感があったりするなら、便秘の疑いがあります。便秘薬を使わないと出ない人はもちろんです。さらに、下痢気味の人でも便が溜まっており、実は便秘である可能性があります」(大竹先生)

お腹が空きにくい人や胃痛のある人も実は便秘かも!

大竹先生によると、ほかにも意外な「便秘のサイン」があるそうです。

「いつもお腹が張っていて、食べてもすぐ満腹になりやすい人は便秘の疑いがあります。食べたものは通常、平均5時間をかけて、胃から腸へ流れます。でも便が腸に溜まっていると、胃から腸へとスムーズに降りていかず、10時間くらいかかってしまうことも。そうなると、一日中、胃が空にならないので、食べてもすぐに満腹になってしまうのです。

このことから、胃の痛みや胸やけ、吐き気を感じる人は、とくに30代以上の女性に多いです。胃の不調を疑って来院されますが、検査をしても胃や食道に問題はなく、実は便秘が原因ということが多いのです」(大竹先生)

胃が空にならない状態が続くと、口臭がくさくなることもあるそう! それはショックです……。

ホルモンや体質など、女性に便秘が多い理由

そもそも、なぜ女性に便秘の人が多いのでしょうか?

「女性に便秘が多いのは、まず女性ホルモンの影響。生理前に出る黄体ホルモンには、血管に水を引き込む働きがあるので、便の水分も奪って硬くしてしまいます。生理前になるとお腹が張って、便秘に悩まされる女性が多いのは、そのせいですね。

次に、筋力不足の影響です。排便には腸または腸周辺の筋肉を動かすことが必要ですが、女性は男性に比べて筋力が弱いので、動かしにくい場合があります。運動不足の方はとくに、便秘になりやすいでしょう」(大竹先生)

さらに、トイレを我慢しやすい女性は要注意だそう!

「女性はトイレを我慢することが多いですよね。とくに屋外で、長時間トイレにこもることを恥ずかしいと思うせいで、せっかく便意を感じたのに我慢をしてしまう。膀胱は容積が決まっているので、尿は我慢できないものですが、腸は長くて膨らむ性質を持っているので、私たちは便意を我慢できてしまうのです。

こうして我慢を重ねるうち、便秘が悪化していくのはもちろん、便意を感じにくくなります。さらに、本当はおならも我慢しないほうがいいんですよ。ガスも便と同じで、抜かないとお腹に溜まり、便秘の悪化を進めてしまいます」(大竹先生)

日本消化器病学会による慢性便秘の定義は「便秘が一過性でなく6カ月以上の長期にわたって継続する病態とするのが妥当」と考えられているそう。慢性化する前に、自分の排便頻度や内容を見直してみませんか?
■この記事は編集部&ライターの経験や知識に基づいた情報です。個人によりその効果は異なります。ご自身の責任においてご利用・ご判断ください。
■監修
大竹 真一郎 先生
おおたけ消化器内科クリニック 院長/消化器内科医

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