肌荒れや肥満に!消化器内科医に聞く、便秘が美容面にもたらす悪影響

肌荒れや肥満に!消化器内科医に聞く、便秘が美容面にもたらす悪影響

ひそかに悩む女性の多い、便秘。とくに美容面での悪影響は大きく、便秘が続いたせいで肌が荒れた経験のある人は多いのではないでしょうか? おおたけ消化器内科クリニック院長の大竹真一郎先生に、便秘の悪影響について教えていただきました。
女性に多い「隠れ便秘」に要注意 大竹真一郎先生

美容に影響を与える便秘、そもそもの定義とは?

そもそも、女性に便秘が多いと言われる理由はなぜなのでしょうか?

「女性に便秘が多いのは、まず女性ホルモンの影響があります。生理前に出る黄体ホルモンには、便を硬くする性質があります。生理前になると便秘に悩まされる女性が多いのは、そのせいですね。さらに女性は男性に比べて筋力が弱いので、排便に必要な腸または腸周辺の筋肉を動かしにくいのも理由です。

また、ダイエットをする女性も要注意。食事量を減らすことで、腸にとって大事な食物繊維量も減らしてしまい、便秘に陥るケースもあります」(大竹先生)

女性には、自覚はなくても実は便秘という「隠れ便秘」が非常に多いとのこと。毎日出る人や、一日に何度も出る人でも、お腹の張りや残便感、痛みなどがある場合、便秘の疑いがあるそうです。

便秘は肌だけでなく、心にも影響を及ぼすことも!

「便秘が肌に悪い」ことは、多くの女性が経験をもとに知っていると思います。一体なぜ肌荒れにつながるのでしょうか?

「腸内環境と肌の状態を尋ねたアンケート調査があり、そこで便秘持ちの人は、ニキビや吹出物が出やすかったという結果が出ています。腸内環境が悪いということはつまり、腸内で悪玉菌が優勢だということ。悪玉菌が作った悪い物質は、血液に入って全身を回っていくため、肌にも悪影響を及ぼすのです」(大竹先生)

腸内環境は、私たちが感じるストレス度合いにも影響を与えているそう。

「アンケート調査から、腸内環境が悪いとストレスを感じやすくなることがわかっています。さらに、阪神淡路大震災のとき、ちょうど腸内細菌のことを調べていたチームが被災したことから、被災等のストレスによって悪玉菌が増えることもわかりました。

怒りを感じたとき『腸(はらわた)が煮えくり返る』『腹が立つ』と言いますよね。昔から日本人は感覚的に、怒りなどのストレスを感じたときに腸に異常をきたすことを、経験から知っていたように思います」(大竹先生)

便秘のせいで、太りやすくなるって本当?

さらに、腸内環境が悪いことで「太りやすくなる」という驚きの結果も!

「太りやすい、太りにくいは腸内細菌と関係していることがわかってきました。最初はマウスの実験で、痩せたねずみの腸を無菌状態にし、太ったねずみの便を移植したら、痩せていたねずみが太っていきました。その逆も同様でした。

その後、治療が非常に困難な腸の病を治すため、便移植という治療法が行われるようになりました。そこである女性の腸に、その方の親族の便を移植したところ、病気は治まった代わりにその女性は太ってしまったそうです。この治療法はいくつかの大学病院でおこなわれていますが、同様のケースが発生したことから、それぞれが持っている腸内細菌に『太りやすいかどうか』を左右するものがあることがわかってきました」(大竹先生)

腸内環境が悪いと、腸内細菌のバランスも乱れ、食べものの栄養を吸収するための効率も悪くなるそう。吸収の効率が悪いということは、食べたものがエネルギーとして使われにくく、余った栄養が脂肪に変わりやすいということ。「同じ量を食べているのに、私は太りやすい」と感じる方は、もしかしたら腸内細菌バランスが乱れているせいかも。

ほかにもある!便秘によるプチ不調

さらに「便秘によって頭痛や肩こり、冷え、腰痛、だるさなどのプチ不調が引き起こされることもある」と大竹先生。

「便秘のせいで、食べたものが胃から腸へとスムーズに降りていかず、胃が空になりにくい方がいます。すると内容物が胃酸で溶けて嫌なにおいを発するうえ、長く胃に留まることで圧がかかり、息がくさくなることがあるんです」(大竹先生)

息だけでなく、汗がくさくなったり、おならのにおいが強くなったりする場合も! それは絶対に避けたいですね…。百害あって一利なし。美と健康のために、腸内環境を見直したいです。
■この記事は編集部&ライターの経験や知識に基づいた情報です。個人によりその効果は異なります。ご自身の責任においてご利用・ご判断ください。
■監修
大竹 真一郎 先生
おおたけ消化器内科クリニック 院長/消化器内科医

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