ニキビダニは悪者?5大症状と原因&6つの治し方

ニキビダニは悪者?5大症状と原因&6つの治し方

長引くかゆみや赤み&ニキビの原因の一つは、顔などの皮脂を食べる2種類のニキビダニ。大きさは?駆除すべき?デメリットだけなの?生活やスキンケアの改善でできるニキビダニ症状の治し方や、増えすぎに効果的な石鹸・薬による治療方法まで写真付きで紹介。

ニキビダニって何?

ほぼ100%の確率で、私たちの顔には「ニキビダニ」が住んでいます。学名「デモデクス」といい、「顔ダニ」と呼ばれることもあり、大きさは約0.1〜0.4mmと非常に小さく、透明で活発に動かないため肉眼ではほぼ見えません。生まれたばかりの赤ちゃんにはいませんが、頬ずりしたり大人と触れ合うことで少しずつ増えていきます。

ニキビダニは、皮脂腺に単独で生息している「コニキビダニ」と、毛根周辺で6〜8匹の群れをなして暮らしている「ニキビダニ」の2種類。夜行性なので夜眠っている間に毛穴から出てきて、エサである人間の皮脂を食べて再び毛穴に戻ります。

産卵から3回の脱皮を経て、死ぬまでの寿命は約14日。肛門がないためすべての排出物を体内にためたまま死んでいき、死骸から有害物質が肌に出されることで、肌に悪影響が現れることになります。

聞いただけでも気持ち悪くなって、一刻も早く駆除したくなってしまいますが、実は全くニキビダニがない状態でも健康な肌とは言えません。なぜならニキビダニは肌の皮脂量をコントロールする役割があるから。適量のニキビダニは、むしろ肌状態を良くしてくれます。

ですが増えすぎると、次に紹介するさまざまな肌トラブルの原因にもなってしまうので、多すぎず少なすぎずを保つことが大切なのです。

ニキビってアクネ菌が原因じゃないの?

ニキビの原因は、よく知られる「アクネ菌」「マラセチア菌」のような菌以外にもたくさん。ホルモンバランスの乱れや乾燥、食生活や生活時間の乱れなどが挙げられますが、そのうちのひとつがニキビダニです。

顔に密集しているため顔ダニと言われることもありますが、背中や胸など皮脂の多い部分にも住んでいて、増えすぎることでニキビを作ってしまいます。

ニキビダニによる5つの肌荒れ症状

ニキビダニは顔だけでなく背中や胸、頭皮にも生息していますから、増えすぎてしまった場合肌に対する影響が現れるのも顔だけとは限りません。体のいたるところにニキビダニ症と言われる症状が現れる可能性があります。

1、ニキビ

代表的なのがニキビ。ニキビダニそのものが悪いというよりも、増えすぎてしまったニキビダニの死骸や、死骸から出される排泄物などが毛穴に詰まりやすいため、炎症を引き起こすと考えられます。

間接的にニキビダニが原因のニキビには、以下のような特徴があります。

●かゆい
●芯がない
●赤みがある

通常のニキビは、白い芯があって黒ニキビになって、中に皮脂が溜まって炎症を起こして…と変化していきますが、ニキビダニによるニキビ症状は芯がなく最初から赤みとかゆみがあるのが特徴。

2、乾燥

皮脂を食べるニキビダニが増えると、肌に本来必要な皮脂までも食べられてしまい、皮脂量が減ります。すると肌は乾燥して、なんとか潤おそうと皮脂を余計に出します。するとエサが増えるためニキビダニがまた増えて乾燥して…という悪循環に。

乾燥とベタつきを繰り返しがちな原因は、ニキビダニかもしれません。

3、老化

とても小さなニキビダニといえど、爪や口などはちゃんとあります。そのため毛穴から皮脂を食べに出てくるときに、これらで細胞が傷ついてしまうことが。すると傷ついた細胞を修復しようと活性酸素が発生するため、老化の原因になってしまいます。シミやくすみ、しわなどがあら現れ、肌のツヤも失われがちです。

もちろんニキビダニの数が増えれば増えるほど傷の数も多くなるため、老化も進行してしまいます。

4、ニキビ以外の赤み

増えすぎたニキビダニによる代表的な症状。ダニの死骸などに肌が反応して炎症を起こしてしまいます。

酒さ(しゅさ)と呼ばれる原因不明の頬の赤みの、いくつか可能性のある原因の一つがニキビダニです。酒さ患者にはニキビダニが多く、多すぎると症状を悪化させることがわかっています。

5、かゆみ

なかなか肌のかゆみがおさまらない、いつも朝顔がかゆい…。それは夜間に活動したニキビダニの死骸や脱皮のカスなどが肌に残っているためでは?これらにアレルギー反応が起きることで肌がかゆくなります。

ニキビダニが増える原因

ニキビダニはなぜ増えすぎてしまうのでしょう。必ず原因があるはずです。

1、水洗顔

「洗顔料は肌に必要な皮脂まで奪ってしまうから」という理由で人気もある水洗顔ですが、汚れはある程度落とせても常在菌まで落とすことはできません。そのためニキビダニの増殖を招いてしまうためNG。

また手軽にメイクオフできるシートクレンジングも、拭き残しがあったり毛穴にメイクの脂汚れが残りやすいため、ニキビダニの格好のエサに!

2、長期間のステロイド使用

皮膚炎などに処方されるステロイド剤を長期間使うと、肌の免疫バランスが崩れやすくなります。その免疫が弱くなった箇所にニキビダニが繁殖し、どんどん増えてしまうのです。

ステロイドはニキビダニには効果がないばかりか逆効果になってしまうので、肌荒れ対策としてステロイドを使って効果がなく悪化するようなら、原因はニキビダニかもしれませんよ。

3、深夜まで起きているなど生活リズムの乱れ

夜更かしが続く、睡眠不足、寝溜めしたり徹夜したり…。このように生活リズムが乱れていると、ホルモンバランスや肌のターンオーバーも当然乱れます。すると皮脂の分泌が過剰になってしまいニキビダニが増えることに。

4、甘いものや油っこいものばかりの食生活の乱れ

ニキビダニのエサは皮脂。つまり皮脂が多くなればなるほどニキビダニも増えていきます。日頃から油分の高いものや甘いものを取りすぎていないでしょうか。これらは皮脂を増やしてしまう食べ物です。

食生活の乱れを改善する必要があるでしょう。

5、免疫力の低下

ニキビダニが増殖して肌荒れなどの症状が出やすいのは、体全体の免疫力が下がっているとき。免疫力が下がるとニキビダニが繁殖しやすい上、肌は悪影響を受けやすくなります。ストレスにも要注意です。

また免疫不全疾患にかかっている場合も、ステロイドを長期間使用したとき同様免疫が下がっている状態なので、ニキビダニは増殖しがち。

6、肌の乾燥

皮脂が多くてもニキビダニが増えて、肌が乾燥してもニキビダニができる…一見矛盾しているようですが、どちらも本当です。

スキンケアや保湿を怠って肌が乾燥していると、体は皮膚を守ろうとして大量の皮脂を分泌するよう命令します。そのため結果的にその皮脂分泌量が多くなり、その大量の皮脂をエサにニキビダニが異常繁殖します。

ニキビダニ6つの対策

1、寝具を清潔にする

枕カバーやシーツなどの寝具、ついつい洗うのが面倒になっていませんか?ですが眠っている間には大量の汗をかいていますし、寝る前につけたクリーム類も付着します。このような寝具で寝ていたら、肌荒れを起こして乾燥したり、過剰に皮脂が分泌したりして、ニキビダニが大好きなお肌環境になってしまいます!

シーツや枕カバーはせめて1週間に一度は洗濯して、常に清潔な寝具を心がけましょう。

2、早寝・早起き

免疫力を高め、ホルモンバランスやターンオーバー周期を整えるために重要なのが、質の良い十分な睡眠。成長ホルモンがしっかり分泌されることで肌の修復機能がアップして肌状態が良くなります。

毎日なるべく同じ時間に眠るようにすることで生活リズムが整い、ぐっすり深く眠れて睡眠の質も高まります。そのためには、朝早めに起きて朝日を浴びるようにしてみてください。体と脳への覚醒作用のあるセロトニンが分泌され、その約15時間後に睡眠ホルモン「メラトニン」が分泌されるので、自然と心地よい眠りにつくことができますよ。

3、食生活を見直す

過剰な皮脂はニキビダニの格好のエサ。皮脂分泌を促す食品の取りすぎに気をつけることはもちろんですが、皮脂分泌をコントロールしてくれる栄養素が不足しないよう、食生活を見直していきましょう。

皮脂分泌を促す具体的な例として、
①動物性脂肪を多く含む、肉の脂身や生クリーム、バター、チーズなど
②揚げ物やスナック菓子、ファストフードなど
③ケーキやお菓子など砂糖のたくさん含まれるもの
④体内で糖質に変化する炭水化物
⑤アルコール

などが挙げられます。

そして皮脂の過剰分泌を抑制する「ビタミンB群」や「ビタミンC」を含む緑黄色野菜や果物、魚などを積極的に食べて、バランスの良い食事を意識してみてくださいね。

4、しっかり保湿

肌が乾燥すると皮膚を守ろうとして皮脂が過剰に分泌されますから、乾燥を防ぐための保湿をおろそかにしてはダメ。ニキビがある時はさっぱり系のアイテムを選びがちですが、油分は少なくてもしっかり水分を与えてくれるものをチョイスするのが正解です。またアルコール入りの化粧水は、塗った後に乾燥する原因になるので避けて。

セラミドやコラーゲン、エラスチン、ヒアルロン酸などの保湿成分が入ったものを使いましょう。

5、クレンジングや洗顔を正しく

肌を清潔にする洗顔ですが、方法が間違っていると、肌に残った汚れや乾燥からニキビダニ症状が悪化してしまうかも。あなたの洗い方をチェックしてみてください。

《正しい基本のクレンジング》

1 まず顔に余計な汚れをつけないように、手を石鹸でキレイに洗いましょう。

2 アイメイクやリップメイクなど、落としにくいポイントメイクは専用リムーバーでこすらず優しくオフ。

3 クレンジング剤をメーカーの推奨する適量乾いた手に取ります。量が少ないとメイクが落ちきらなかったり、肌と手の間で摩擦が起きて肌を傷めるので注意して。

4 皮脂が多めな鼻やひたいから洗い、ほお、顔全体、最後に目元口元のデリケートな部分になじませます。ゴシゴシこすらないよう、優しくクルクルなでるように。

5 よくなじませて汚れが浮き上がったら、少しぬるめのお湯でしっかりすすぎます。すすぎ残しは肌荒れの原因に。生え際やアゴに泡が残らないよう、20回以上丁寧に流しましょう。

6 清潔で柔らかなタオルでポンポンと抑えるようにして水気を取ります。ゴシゴシはNG。

基本の洗顔方法も、クレンジングとさほど変わりません。気をつけたいのは、洗顔料をそのまま顔に塗ったりせず、きちんとモコモコになるまでよく泡立てること。泡立てネットを使えば誰でも簡単です。

そして、「汚れが気になる」「皮脂がべたつく」と言って1日に何度も洗顔するのは、肌に必要な皮脂まで洗い流してしまうため、肌の乾燥を招きます。朝と夜2回で十分。

また、ニキビダニによる症状に効果があると言われる専用石鹸もあります。

■AIDソープ
ニキビダニに効果があるというフィトンチッド配合。殺菌消毒作用でニキビダニによる症状の改善が期待できます。
■フェイスプロテクトソープ
2種の殺菌成分でニキビ菌や顔ダニに対策ができるという薬用石鹸。全身に使えるので、背中や胸のニキビ悩みにも。 
■フェイスドクター フェイスDソープSP
主成分である天然保湿成分「シーバックソーン(サジー)」がニキビダニ対策として注目されています。泡洗顔パックとしても。
お肌に合えば、ニキビダニ量を適切にする助けになるかも。使ってみるのもひとつですね。

6、最後は皮膚科で診断・治療してもらう

最も確実なのは、皮膚科で診察してもらうこと。ニキビダニは肉眼ではまず見えませんから、顕微鏡による「直接鏡検法」を行うなどして、本当にニキビダニによる症状なのか否か、医師の判断を仰ぎましょう。この検査は行っていない医療機関もあるので、まず確認してみてください。

ニキビダニが原因であり治療が必要と診断されたら、以下のような外用薬と内服薬を使用していくのが一般的で、治療期間は1ヶ月半から3ヶ月程度でしょう。


《外用薬》
●イオウカンフルローション
ニキビへの殺菌効果。ニキビ用化粧品などにも使用されることもあるが、乾燥やかゆみなどを伴うことも。

●クロタミトン 
アクネ菌やマラセチア菌に対しての殺菌作用があり、ニキビダニ症状にはかゆみ止めとしての効果が。


《内服薬》
●メトロニダゾール(フラジール)
原虫や細菌の駆除をする薬。

●ミノサイクリン(ミノマイシン)
抗生物質の一種。細菌の増殖に必要なタンパク質合成を妨げる。

多すぎず少なすぎず「ニキビダニ」とうまく付き合う

誰の顔にも相当数のダニが生息しているなんて、あまりに気持ちのいいものではないかもしれません。画像を見てしまうとなおさら、とにかく駆除したくなるかもしれませんね。

ですが、ニキビダニのおかげで皮脂バランスのとれた美肌が保てるというメリットもあります。食事やスキンケアの工夫で増えすぎに気をつけて、上手に付き合っていけるといいですね。

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