婦人科医に聞く!子宮にまつわる病気が若年化している理由とは

婦人科医に聞く!子宮にまつわる病気が若年化している理由とは

年齢を重ねるごとに、身の周りに「子宮に何らかのトラブルを抱えている人」が増えてきます。しかも近年、若年化の傾向があるそう……。アヴェニューウィメンズクリニック院長の福山千代子先生に、代表的な子宮の病気と若年化の理由について聞きました!
子宮に起こる、さまざまな病気 福山千代子先生

子宮の病気が若年化しているのは一体なぜ?

子宮筋腫や子宮頸がんなど、子宮にまつわる病名をよく耳にします。とくに、身近な友人にかかった人が出てくると、いつ自分がなってもおかしくないと不安になるもの。しかも、福山先生によると「若年化している」そうです。その理由とは?

「子宮にまつわる病気のなかで、代表的なものに子宮筋腫と子宮内膜症があります。以前まで、40代以上の人がかかる病気と言われていましたが、近年では若年化しています。

理由のひとつは、初潮の年齢が低くなっていること。子宮筋腫も子宮内膜症も、生理が深く関わってくる病気です。若い年齢で初潮を迎えると、経験する生理の回数が増えるので、早い段階で病気が悪化しやすくなります。

もうひとつの理由は、技術の進歩です。エコー(超音波)の解像度が上がり、症状が比較的軽いうちに問題を見つけやすくなりました。そのため、まだ筋腫が小さかったり、子宮内膜の病変が悪化していない若い世代にも見つかるようになったのです」(福山先生)

また、晩婚化によって妊娠・出産の機会が減ったことも、若年化の一因になっているとも言われているそうです。

子宮頸がんが若い世代にも広がった理由とは?

さらに「子宮頸がんも若年化している」と福山先生は言います。

「子宮頸がんが発生する原因のほとんどが、HPV(ヒトパピローマウィルス)の感染によるものです。HPVは性交渉から感染することで知られていますが、性交渉の経験を持つ女性の8割がかかるものの、9割が自然に治ります。

子宮頸がんが若年化している理由は、初交(初めて性交渉を持つこと)の年齢が下がっているためです。HPVに感染すると、だいたい10数年かけてがんへと進行しますが、16型と18型はがん化するまでが極端に短く、10年未満で進行してしまいます。

そのため、10代の比較的早い段階で性交渉を持った場合、若くして子宮頸がんが進行してしまうケースもあり得るのです」(福山先生)

原因が不明なので、定期的な子宮の検診が必要!

これらの病気は、どのように予防したらよいのでしょうか?

「残念ながら、子宮筋腫は具体的な原因はわかっていません。子宮内膜症は諸説あり、生理中の性交渉によって起こるとも、帝王切開や中絶などの手術によって起こるとも言われていますが、こちらも具体的な理由はわかりません。子宮頸がんになる原因のほとんどが性交渉によるものなのは確かですが、コンドームをつければ避けられるわけでもなく、予防しようがないのが実際のところです。

ただし、先ほどお話したとおり、エコーの解像度が上がって見つけやすくなったので、早期発見しやすい病気です。年に一回、エコーによる婦人科検診と子宮頸がん検診をおこなえば、防ぎやすいでしょう。また、子宮筋腫と子宮内膜症は生理の出血量が急増し、生理痛を伴うことも多いので、違和感を抱く方が多いです。おかしいなと思ったら、すぐ婦人科にかかることが予防につながります」(福山先生)

若年化しているとなると、他人事ではないと感じる人も多いはず。違和感があっても放置しないことと、定期的な検診をおこなう習慣を身につけましょう。
■この記事は編集部&ライターの経験や知識に基づいた情報です。個人によりその効果は異なります。ご自身の責任においてご利用・ご判断ください。
■監修
福山 千代子 先生
アヴェニューウィメンズクリニック 院長/産婦人科医

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