便秘の3大原因と症状を徹底解説! 便秘に隠された重大なサインとは

便秘の3大原因と症状を徹底解説! 便秘に隠された重大なサインとは

便秘の原因はストレスや食べ物、水分不足など様々。実は病気が原因の場合もあります。女性は男性よりも便秘になりやすいため、「生理前だから」などと病気のサインを見落としてしまう恐れも。そのため、是非、ご自身の症状と合わせてチェックしてみて下さい。

便秘の原因を知る前に、便が出るメカニズムをまずはチェック!

正常な便が出るメカニズムとは?

食べ物は、口から体内に入り、胃や小腸で消化されます。
このようにして消化された食べ物は、水分を多く含んだドロドロの液状となって大腸に入り、少しずつ水分が吸収されて便塊化(固形化)し、肛門へと送られます。
この一連の腸の動きは自律神経によってコントロールされていて、便を肛門から体外に送り出すためのぜん動運動は、胃の中に食べ物が入ることで、脳から指令が出て始まります。
そして、便が直腸に達すると、今度は大脳に“便を体外に出せ!”と指令が送られることで、私たち人間は、便意をもよおすのです。これが、正常な便が出るメカニズムです。

便秘になるメカニズムとは?

この便が出るまでの過程の中で何らかのトラブルが起こると、便を肛門から体外に送り出すためのぜん動運動が上手く機能しなくなり、便秘を引き起こす原因となります。

そして、便秘は以下のように大きく3種類に分類することができます。

【3つの便秘の分類方法】
①「弛緩(かんし)性便秘」
何らかの原因によって、ぜん動運動が弱くなり、結腸より先に便を送り出せなくなることで起こる便秘。

②「けいれん性便秘」
何らかの原因によって、ぜん動運動が強くなり過ぎて腸がけいれんを起こし、便がスムーズに送られなくなることで起こる便秘。

③「直腸性便秘」
便が直腸にたどり着いているにも関わらず、何らかの原因で便意が起こらず、直腸で便が停滞する便秘。

このように、便秘は体内に便が滞る原因によって3つに分類することできることがわかりました。
それでは、この3種類の便秘を引き起こす主な原因についてみていきましょう。

日常のストレスが原因で起こる便秘の症状

職場や家庭内等でのストレスが多い人や緊張しやすい人、心が休まる時間がない人、また、不規則な生活を送っている人などは便秘になりやすい傾向にあると言われています。
これは、腸の動きをコントロールしている自律神経の働きが、精神的・肉体的なストレスを感じることによって乱れてしまうためです。
ストレスによって自律神経が乱れると、ぜん動運動が強くなりすぎることで起こる「けいれん性便秘」を引き起こす原因となることがわかっています。

ストレスが原因で起こる便秘の症状とは

ストレスが原因で起こる「けいれん性便秘」では、小さくて硬い、コロコロとした便が出るのが特徴です。
また、便秘と下痢を繰り返す、食後に下腹部痛を感じやすいといった傾向もあるようです。

ストレスが原因の場合の便秘解消法とは

この場合、原因がストレスですので、まずはストレスをためない生活を心がけることが重要です。
“疲れているな”と感じたらきちんと睡眠を取るなど休養し、規則正しい生活を心がけるようにしましょう。
また、適度な運動はストレス解消にも効果的と考えられ、さらに、自律神経のバランスを整えたり、腸管の働きを調節したりする効果も期待できるため、便秘解消に有効だと言われています。
ストレッチや一駅歩くなど、日常生活でも簡単に取り入れられるような軽い運動でもいいので、実践してみるのがおすすめです。

偏食など食べ物が原因で起こる便秘の症状

偏った食生活で食物繊維や脂質などの摂取不足が続くと、ぜん動運動が弱くなり結腸より先に便を送り出せなくなる「弛緩性便秘」を引き起こす原因になります。
また、極端なダイエットや加齢によって食事の量が減ると便の量も少なくなり、排便の回数が減って便秘になってしまうこともあるので、食事の量には注意しましょう。

食べ物が原因で起こる便秘の症状とは

食べ物が原因で起こる便秘の主な症状は、お腹が張る、黒くコロコロとした硬い便が出る、残便感が続くなどです。他にも、吹き出物(ニキビ)などの肌荒れを引き起こすことが多いのも特徴の一つです。

食べ物が原因で起こる便秘解消法とは

この場合、規則正しい生活を心がけるのは基本として、便量を増やして排便回数を整える働きをする食物繊維の多く含まれている緑黄色野菜やごぼうなどの根菜類などの食べ物を積極的に摂取するようにしましょう。他にも、パイナップルやいちご、りんごの果物や、腸内環境を整える働きをする牛乳やヨーグルトなどの乳酸菌を摂取するのもおすすめです。

また、食事は1日3食バランスよく食べることが理想ですが、なかでも、腸の動きを活発にする効果が期待できる朝食は抜かないように心がけましょう。水分もしっかりと摂るようにするのがおすすめです。

水分不足が原因で起こる便秘の症状

体内の水分が不足すると便が硬くなり、排便の回数が減る、または、強くいきんでもなかなか便が出ないといった「弛緩性便秘」を引き起こす原因になることがあります。

水分不足が原因で起こる便秘の症状とは

水分不足が原因で起こる便秘の主な症状は、黒っぽい硬くコロコロとした便が出る、残便感が続くなどです。
また、水分が不足しているので肌が乾燥気味になることもあるようです。

水分不足が原因で起こる便秘解消法とは

1日に必要な水分量(1.5~2リットル程度)をしっかりと摂ることが一番の解消法です。

特に、起床後すぐにコップ1杯程度の水分を摂取することで胃や大腸の動きを促進することができると言われていて、便秘解消の効果が期待できると考えられています。

男性よりも女性は要注意?生理前になると便秘になりやすくなる原因とは

男性に比べると女性の方が便秘になりやすい傾向にあり、なんと日本人女性の過半数は、何らかの便秘の症状があると言われています。
女性が男性よりも便秘になりやすい理由はいくつか考えられています。

男性より女性の方が便秘になりやすい主な理由

①身体的な理由
女性は男性に比べると腹筋などの筋力が弱く、体内から便を送り出す力が弱いという身体的な理由が、便秘になりやすくなる原因の一つと考えられています。

②精神的な理由
女性は男性よりも“人前でトイレに行くのが恥ずかしい”と感じる人が多いと言われ、ついついトイレを我慢してしまうという人が多いようです。
そのため、トイレを我慢してしまうことで起こる「直腸性便秘」になる人が多いのではと考えられています。

他にも、“旅行や友達の家に行くと便が出ない”など、環境の変化などによる精神的ストレスの影響も女性は受けやすいと言われて言いています。

③ダイエット
女性は男性よりも“痩せたい願望”が強い人が多いと言われ、ダイエットによる無理な食事制限で排便の回数が減ってしまうことも女性が便秘になりやすい理由の一つとして考えられています。

④女性ホルモンの影響
女性にとって重要な役割をしている女性ホルモンの一つ「黄体ホルモン」は体内に水分や塩分をため込んだり、大腸のぜん動運動を抑えたりする働きがあるため、女性は男性よりも便秘になりやすいと言われています。

このように、女性が男性よりも便秘になりやすい理由は様々ですが、もっとも注目したいのは、「女性ホルモンの影響による便秘」です。

この「黄体ホルモン」は、女性が妊娠を継続するためには欠かせない、重要な役割を持っている女性ホルモンですが、妊娠していない女性でも、生理前になると分泌量が増えます。生理前に便秘になりやすいと言われているのはこのためです。

では、このような女性特有の「生理前の便秘」には、どのような解消法があるのでしょうか?

生理前の便秘の解消法は?

生理前の便秘の解消法としては、規則正しい生活を心がけ、すでにご紹介したような食物繊維の多い食事や水分を積極的に摂取することが効果的だと言われています。

また、生理前でホルモンバランスに変化が起こると、疲れやすくなったり、体が冷えて血行不良になったりと体調を崩し、便秘につながることも。そんな時は、ゆっくりと湯舟に浸かったり、暖かい飲み物を飲んだりするなどして冷え性対策をし、無理をしないことも大切です。

便秘の原因となる病気とは?

これまでご紹介してきた便秘は「機能性便秘」といって、便が作られる過程や排便の仕組みに何らかのトラブルが原因で起こる便秘でした。

実は、この他にも、便秘には胃や小腸、大腸などの消化器系の病気によって起こる「器質性便秘」というものがあります。
では、この「器質性便秘」を引き起こす病気にはどのようなものがあるのでしょうか?

「器質性便秘」を引き起こす可能性がある主な病気

・大腸がん
大腸がんが原因で起こる便秘の症状としては、残便感や便秘と下痢のくり返しなどがあげられます。
他にも、血便などの症状が挙げられますが、初期の段階ではこのような自覚症状がないと言われ、発見が遅れることが多いがんの一つと言われています。
ちなみに、大腸がんは日本人女性の死因のトップなので、定期的な検査を受け、早期発見に努めることが重要です。

・クローン病
クローン病の初期症状は腹痛と下痢ですが、クローン病にかかると口から肛門までの消化管のあらゆるところに潰瘍などの炎症が起こり、これが原因となって慢性的な便秘になることが考えられています。

・過敏性腸症候群(IBS)
IBSは、主にストレスが原因となって、便秘や下痢をくりかえす病気です。
IBSには「便秘型」「下痢型」「混合型」「その他」と4タイプありますが、「下痢型」は男性に多いと言われる一方で、「便秘型」は女性に多いと言われています。
「便秘型」の症状としては、硬くコロコロとした便が出るなどが挙げられています。

他にも、「腸閉塞」や「潰瘍性大腸炎」など様々な消化器系の病気が便秘を引き起こす可能性があると考えられています。
この「器質性便秘」を解消するためには、その原因となっている病気を治すことが最も重要だと言われています。

消化器系以外の病気が原因で起こる「症候性便秘」や薬が原因で起こる「薬剤性便秘」

「器質性便秘」の他にも、消化器系以外の病気が原因で起こる「症候性便秘」や服用中の薬が原因で起こる「薬剤性便秘」などもあります。

「症候性便秘」を引き起こす可能性がある病気としては、「糖尿病」や「パーキンソン病」などの内科的病気の他、「うつ病」や「統合失調症」などの精神疾患が原因で起こることもあると言われています。

また、「薬剤性便秘」を引き起こす可能性がある薬としては、「高脂血症治療薬」や「鉄剤」、「利尿薬」、「うつ剤」、「鎮痛剤」などが挙げられます。

便秘が原因で起こる病気や肌荒れなどのトラブル

このように、何らかの病気が原因で便秘になることもありますが、慢性的な便秘や長引く便秘が原因で以下のような病気などのトラブルを引き起こすことも考えられます。

・痔(切れ痔/いぼ痔)
長引く便秘によって長い間腸の中に留り硬くなった便を無理に出そうとすると、肛門が裂けて「切れ痔」になることがあります。また、なかなか便が出ないため、激しくいきむことを繰り返すと「いぼ痔」になることもあります。

・消化器系の病気や生活習慣病
慢性的な便秘は、近年、日本人に増加傾向にある「大腸がん」の原因の1つとも考えられています。
これは、便秘によって腸内に増加した悪玉菌が発がん物質を作り出すことで「大腸がん」の発症リスクが高くなると考えられているためです。

また、便秘が続くことによって腸内細菌のバランスが崩れると、脂質や糖の分解や吸収に影響を及ぼすことがあるため、「高脂血症」や「動脈硬化」、「糖尿病」などの病気を引き起こす可能性も指摘されています。

・吹き出物などの肌トラブル
腸内環境が良くないと吹き出物(ニキビ)など肌荒れしやすくなります。
また、「黄体ホルモン」の分泌量が増える生理前は、前述通り、特に便秘になりやすいのですが、この時期は、肌のコンディションも悪くなります。
ちなみに、生理前は疲れやすくなったり、イライラしやすかったりと様々な不調がおこりやすい時期でもあります。


・冷え・むくみ・肩こり
便秘が続いたり、慢性化したりすると血行が悪くなり、冷えや肩こり、むくみ、さらには生理不順の原因になることも考えられています。
“冷えは万病のもと”とも言われていますので、便秘による血行不良は注意したい症状の一つです。

便秘の原因や症状がわかったら必要に応じて病院を受診して!

このように、便秘を引き起こす原因には病気やストレス、食べ物など様々なものがあり、“ただの便秘だから”などと放置しておくと、あらゆる体調不良の原因となることがわかりました。

一般的に、健康な人には1日に1回程度の排便があると言われていて、3日以上排便がない状態を便秘と言います。
しかし、2〜3日に1回便が出るのが習慣になっている人で、お腹の張りや腹痛などの不快感がないのであれば、それは便秘とは言わず、逆に、毎日排便があっても、コロコロとした便でとても量が少なかったり、残便感があったりするような場合は便秘と言えるのだそうです。

どんな便秘の症状でも、お腹に不快感等があったり、長引いたり、繰り返したりしているような場合は、ただの便秘と甘く見ずに病院へ行き、医師の指示を仰いでみてください。
■この記事は編集部&ライターの経験や知識に基づいた情報です。個人によりその効果は異なります。ご自身の責任においてご利用・ご判断ください。

関連記事