美容皮膚科医に教わる!ほうれい線とマリオネットラインのメカニズム

美容皮膚科医に教わる!ほうれい線とマリオネットラインのメカニズム

加齢によって肌のハリが失われることで、たるみが引き起こされ、口元に刻まれるほうれい線とマリオネットライン。一気に老けて見せてしまうので悩む人は多いもの。ウォブクリニック中目黒院長の皮膚科医・高瀬聡子先生に、そのメカニズムを聞きました。
加齢による、ほうれい線のケア方法 高瀬聡子先生

口元に出てくる、ほうれい線とマリオネットラインとは?

若いころは単なる「笑いジワ」と思っていたのに、気づいたら笑っていないときも口元にシワが刻まれて、立派なほうれい線に! どうして加齢とともに、ほうれい線が目立つようになるのでしょうか?

「もともとの骨格によって、若いころから口元にシワが出やすい人もいます。でも肌にハリがあれば、むしろ『ふっくらと柔らかそうな頬』に見えて、笑顔の素敵な人として好意的に受け入れられます。

しかし年齢が進むごとに、残念ながらどんな人でも口元にシワができます。主に、小鼻の下から口角にかけてハの字のシワが出る『ほうれい線』と、口の端からあごに向けてハの字のシワが出る『マリオネットライン』の2種類があり、いずれも老けて見える要因になります。

ほうれい線とマリオネットラインができる原因は、大きく分けて『乾燥』と『たるみ』です。40代以降、目立ち始めることが多いですが、肌の状態によっては30代後半からでも出てきます」(高瀬先生)

ほうれい線など、加齢でたるみが生じるメカニズム

高瀬先生によると、一口に「乾燥とたるみが原因」と言っても、いくつもの原因が合わさっているようです。まず、乾燥によるメカニズムを教えてください。

「肌表面にある『表皮』が乾燥することが、ひとつめの原因です。加齢によってターンオーバーの力が弱まり、周期が長くなると、水分を保持する力が衰えていきます。それによって、水分が流出しやすくなって表皮の乾燥が進み、肌表面の柔軟性が損なわれて、ほうれい線やマリオネットラインができやすくなるのです」(高瀬先生)

さらに、加齢によって表皮の下にある「真皮」との連結が弱まるのも一因だそう。

「真皮を支えるコラーゲンやエラスチンなどの成分量が加齢とともに減少し、肌はハリを失っていきます。さらに、表皮との連結が弱まるので、肌の下で表皮と真皮との間にズレが生じ、肌は重力に耐えられずにたるんでしまうのです」(高瀬先生)

骨と筋肉の衰えも、ほうれい線やマリオネットラインを作る原因に

この真皮の衰えが、ほうれい線やマリオネットラインができる原因「たるみ」を引き起こしますが、ほかにも肌をたるませる原因があるそうです!

「肌だけに原因があると考えがちですが、さらにその下にある『皮下脂肪』『筋肉』『骨』も関連しています。真皮は皮下脂肪と連結し、皮下脂肪は筋肉と連結し、筋肉は骨と連結していますので、ひとつずつが加齢によって衰えることで、どんどんズレが大きくなり、肌はたるみやすくなっていくのです。

脂肪細胞も筋肉も骨も、加齢によって縮小する性質があります。それぞれのボリュームが減ることで肌が余ってしまい、真皮の衰えのせいでハリを失った肌は重力に抗えず、垂れ下がってたるんでしまうのです」(高瀬先生)

筋肉や骨までもが、たるみの原因になっているとは! 自分の力で、ほうれい線やマリオネットラインをやわらげることはできるのでしょうか?

「脂肪細胞や骨の老化を防ぐことは難しいのですが、それ以外はセルフケアで軽減させることは可能です。まず、表皮の乾燥を防ぐため、しっかりと保湿するようにしましょう。さらに、コラーゲンやセラミドの配合された化粧品や、コラーゲンの生成を促す『レチノール』入りの化粧品を継続して用いることで、真皮のケアを。

また、顔の筋肉を意識的に動かすことも大切です。頬にある『頬筋』は鍛えにくい部分ですが、ここを鍛えるとリフトアップ効果があり、ほうれい線やマリオネットラインの軽減につながります。頬をよく動かすよう、意識してみてください」(高瀬先生)

年齢を重ねるごとに、どうしても肌はたるみ、シワは出てきてしまうもの。でも、最低限のケアをすることで軽減はできるそう。諦める前にまずはセルフケアから始めてみませんか?
■この記事は編集部&ライターの経験や知識に基づいた情報です。個人によりその効果は異なります。ご自身の責任においてご利用・ご判断ください。
■監修
高瀬 聡子 先生
ウォブクリニック 中目黒 院長/皮膚科医

関連記事