実は足にフィットしていないかも!? プロに聞いた正しい靴の選び方

実は足にフィットしていないかも!? プロに聞いた正しい靴の選び方

商品やサービスを通じてSpark(ときめき&ひらめき)を発信している、働く女性をクローズアップする連載『プロジェクトS 』。“S”はもち...

商品やサービスを通じてSpark(ときめき&ひらめき)を発信している、働く女性をクローズアップする連載『プロジェクトS 』。“S”はもちろん“ Spark yourself!”の頭文字です。商品制作の舞台裏や仕事に対する想いなどをインタビューしていきます。企画や研究開発に携わる同世代の彼女たちから、仕事を楽しむヒントやコツが得られるはず!

前回に引き続き、株式会社三越伊勢丹のオリジナルブランド『ナンバートゥエンティワン』の商品開発を手がける、上野優子さん(左)と大森裕子さん(右)にインタビュー。働く女子を支えるシューズと雑貨の人気の理由を紐解きます!

撮影/長谷川梓
取材・文/GINGERweb編集部

おしゃれも心地よさも妥協しない

現場からの声を汲み取り、働く女性から支持されている「ナンバートゥエンティワン」の靴。トレンドを押さえ、おしゃれな見た目と足の悩みを解決する機能を秘めた“ベースライン”、ハイエンドラインの“モメント”、タイムレスで心地よい靴を提供する“オープンエンド”の3つのラインが揃います。

<大森>“オープンエンド”の靴は従来のコンフォートシューズのイメージを払拭するデザインで、素材の質感などにこだわりがある方に響くものを提案しています。とにかく軽いのが特徴なのですが、そんな楽ちんシューズに見えないようなデザインに。婦人靴のほか、ハンドバッグ、帽子、スカーフ、ソックスも展開しています。

コンフォートシューズの快適さに頼りたいけれど、おしゃれじゃないし、アラサーで履くにはまだ早い? そんなイメージから長時間履いていると足が痛くなってしまうパンプスを、泣く泣く履いているという人も多いはず。ナンバートゥエンティワンは、その“コンフォートシューズの概念”を超えたデザインに注力しているのです。

<大森>コンフォート感のある靴というと今まではデザインというより、快適さを重視したウォーキングシューズ・・・というイメージが強かったのですが、最近はファッション感度が非常に高い女性が多いので、“この見た目でこの軽さ、この履き心地”を意識して企画をしています。どれもトレンドに左右されないデザインなので、今後はもっと展開を広げながら、お客様のライフスタイルにはまるものを大事に作っていきたいです。

伊勢丹新宿店の靴売り場には、シューカウンセラーの資格を持つスタッフがいます。これは三越伊勢丹が独自に行っている社内資格のカリキュラムで、筆記と実技の試験をクリアする必要が。このシューカウンセラーたちがお客様から集めた500件以上の足データをもとに、さまざまな悩みを検証し、日々商品開発の参考にしてきたのだそう。まさに「ナンバートゥエンティワン」のものづくりには欠かせない存在。

©GINGER 2017年11月号より

<大森>靴選びは足の健康にも関わるということもあり、体の仕組みのことまで理解しなくてはならないので、特に筆記が難しかったです(笑)。実技試験では、実際に接客シミュレーションを行っています。

ネットの普及により、購入する側も知識豊富な時代。店頭でもお客様からの質問や悩みに応えられるよう、新入社員はベテランのシューカウンセラーから足の計測について学んだり、自分たちも足の計測を行い、次なる商品のためにデータを収集しているそう。

自分に合ったパンプスを選べるようになる

足の悩みの原因が具体的にわからないので、店頭に駆け込む人も多いそう。靴選びでは、“思い込み”をしている人も少なくないのだとか。計測をして、さまざまな靴を履き比べてみると、はじめて自分の足が理解できるように。

<大森>お客様と話していると「かかとが脱げやすい」という悩みが非常に多いんです。実際に街中で歩く女性を見ても、かかとが浮いている方をよく見かけます。そういう方には、かかとから土踏まずまでの部分で足をしっかり押さえられる靴がおすすめです。むしろここが1番重要といっても過言ではないのです。
つま先のほうがきついから緩いものを選ぶ方が多いのですが、つま先が緩くなるとヒールが低くても前にずれるのでかかとが浮くのです。そういった説明をすると、お客様のなかでも誤解が解けて気持ちよく帰っていただけます。

コラボシューズが生まれるまで

ナンバートゥエンティワンはブランドとのコラボレーションも行なっています。これまでもアクセサリーブランド「dix(ディス)」やソックスブランド「Kiwanda(キワンダ)」などと一緒に、足元スタイリングがより楽しくなるような靴を提案。また、ブランドだけではなく、世界各地でストリートスナップを撮っているフォトグラファーのシトウレイさんをはじめとする著名人とのコラボレーションを実現させてきました。この秋発売予定のファッションブランド「Mame Kurogouchi(マメ)」とのコラボシューズは早くも話題に。

<大森>私たちは売れるように手堅いものに走りやすいのですが、色や素材の選び方など私たちに足りない部分は、コラボレーションによってとても助けていただいています。例えばソックスブランドとのコラボであれば、靴と靴下を合わせたときの見え方まで考えてデザインを詰めていきます。とはいえ、ただ可愛くても履き心地がよくないといけないので、その部分は私たちが間に入ってメーカーさんとものづくりをしています。

<左から>シューズ¥20,000(7月中旬展開)、シューズ¥19,000(7月中旬展開)、パンプス¥20,000(8月下旬展開)、パンプス¥18,000(8月中旬展開) <左から>パンプス¥23,000(8月下旬展開)、シューズ¥21,000(8月下旬展開)、パンプス¥23,000(8月中旬展開)

リアルプライスで良質なものを

<上野>雑貨においても質にかなりこだわっています。例えばシルクってさらっとして艶のあるものが多いのですが、実は秋冬物にも適した素材です。この秋冬に展開予定のシルクニットストールは、カシミヤのような柔らかさでとても温かい。時間をかけてようやく出合った絹糸で作り上げました。あくまでも気軽に使っていただけるものを作りたいと思っているので、価格はなるべく抑えてその範囲で価値をあげられるように工夫しています。 

ストッキングや靴下は¥1,000ほど、ストールは秋冬物で¥20,000前後、夏物は¥10,000台で販売。

Your Pumpsの誕生 

昨年秋、パンプスのイージーオーダーが手軽にできる「Your Pumps」というサービスがスタート。このサービス誕生は、彼女たちにとって大きなチャレンジだったそう。

今年初めに行った、伊勢丹新宿店での“Your Pumps”ポップアップショップより

<上野>当時、靴の開発チームに所属していたメンバーは5人。以前から「新宿店にはこれだけ多くの靴があるのに、自分に合うものが一足もない」というお客様のお声があり、オーダーの要望はありましたが、数多くのハードルがあり実現には至っていませんでした。そんなある日、5人で商品開発について話していたときに「お客様が求めていることだからみんなで挑戦しよう!」という話になったんです。5人いるなかで誰かが担当するというやり方もありますが、靴チーム全員にとって初めての試み。この企画を実現させるために、全員でスピードを持って取り組めるよう、それぞれの得意な分野を活かそうと役割分担をしてプロジェクトを始動しました。その中で私はどうやって売り出したら効果的なのか、お客様にきちんと伝わるのかといった、商品の展開や訴求方法を考えました。

<大森>私は店頭での販売経験があるので、現場の気持ちがわかるし、いまは商品の開発もできます。そういう全部の関係者の立場がわかる人が、お客様が商品を購入して自宅に届くまでのフローをつくったほうがいいという意見から、ECなどの部隊と組んでインフラの整備などを担当しました。
企画やものづくりができても、売る仕組みと販売する人の負荷も考えないと長く続かないので、多くの人と話し合いを重ねましたね。

<大森>オーダー方法は、まず店頭のスタイリストがご要望に応じてお客様の足を計測します。プレーンパンプスの木型が全28種、A〜3Eまでの7種のワイズ(足囲)、色や素材は13種類あります。サイズでお悩みの方も多いので21.0cm〜26.0cmまで扱っていて、すべて掛け合わせると計4004通りにわたります。その中からお客様の足に合う型を選定していきます。価格は¥21,600〜23,760(税込)で、約4週間後に仕上がります。一度店頭で計測して自分の木型がわかればオンラインで購入することもできますよ。

ブランドのこれから

<上野>「働く女性の日常も非日常も応援したい」というブランドとしての思いがあるので、そこをより明確にしていきたいです。発展途上の今はたくさんのアイテムが作れるチャンス。お客様に商品を手に取っていただいたときに、少しでもそのコンセプトが伝わる商品づくりをしたいと思っています。

<大森>一万円台中盤の価格帯の靴はどこにでもあるからこそ、ブランドとしてどうしたいのかきちんと提示する必要があると思っています。お客様の満足度を裏切らないようにしながら、靴でもお洋服でも他のブランドが「次は何を仕掛けてくるんだろう」と気になる存在になれるブランドにしていきたいです。

これまでひとつひとつの悩みに寄り添い、ブランドや著名人とのコラボレーションによりお客様を楽しませてきた実績がありつつも、「まだまだこれからなので・・・」と口にするおふたり。でも、お客様の要望をできる限り叶えたいという姿勢から生まれた商品は、すでに多くの女性たちのおしゃれに役立つ“お守り”的アイテムになっているのです。

ナンバートゥエンティワン
公式HPはこちら

次回は上野さんと大森さんに聞いた、楽しく働くための“3つのルール”をご紹介! 彼女たちのルールのなかにも、今のライフスタイルを充実させるヒントが隠れているかも!?

※商品価格はすべて税抜です。

関連キーワード

関連記事