日焼け直後の対処が鍵!日焼けでシミにならない方法・シミを消す治療

日焼け直後の対処が鍵!日焼けでシミにならない方法・シミを消す治療

夏は海や山、屋外レジャーの機会が増える季節。うっかり紫外線対策を忘れて出かけて、気づいたら顔や腕が日焼けしていた…という経験はありませんか。そんなとき、あきらめないで適切に対処すれば、日に焼けた後でもシミを防ぐことができます。

日焼けによって肌にシミができる原因

紫外線には3つの種類がある

太陽光には目に見える光(可視光線)と目に見えない光(不可視光線)があります。紫外線は赤外線と同じ不可視光線で太陽光の6%を占め、次の3つに分類されています。

〇 UV-A波

全紫外線の大半を占めていて、ガラスなども通過して肌まで届きます。
エネルギー自体は弱いのですが、組織を破壊しすでにあるメラニン色素を黒くしてしまいます。

<特徴>
・波長が最も長い
・地上に届く紫外線6%のうち5.8%を占める
・メラニン生成や酸化させる
・日焼けさせる
・5~6月がピーク

〇 UV-B波

UV-Bはエネルギーが強く表皮細胞やDNAを傷つけますが、ガラスなどは通過しません。ただし、短時間でも急激にダメージを与えるため、サンバーン(火傷のように赤く火照り、痛みや水ぶくれなどができる)の原因になります。それ以外の身体への影響として、皮膚がん・白内障・角膜炎・免疫低下・光線過敏症(日光アレルギー)などを引き起こす可能性が考えられます。

<特徴>
・中間の波長
・地上に届く紫外線のうち6%の0.2%を占める
・ビタミンD3を生成
・火傷様の日焼けで痛みがある
・7~8月がピーク

〇 UV-C波

UV-C波は、UV-A・UV-B波よりもさらに人体にとって有害な紫外線です。ただ、通常はオゾン層に吸収されるため地上に届くことはありません。しかし近年問題となっているオゾン層の破壊が進むことで、地上へ到達するのではと、その危険性が危惧されています。

<特徴>
・波長が最も短い
・地上には到達しない
・殺菌作用
・人体にとって大変有害

皮膚の構造

人間の皮膚は、表皮と真皮、皮下組織の3層構造になっています。そのうちシミに関わるのは表皮です。表皮の厚さは約0.2mmと、かなり薄い膜のようなものです。皮膚の一番外側にあり、水分の蒸発や異物の侵入を防ぐなど、バリアの役割を担い皮膚内部を守っています。
表皮はさらに4つの層(外側から角層・顆粒層・有棘層・基底層)から成り立っていて、表皮角化細胞(ケラチノサイト)と表皮の一番下にある色素細胞(メラノサイト)、免疫の機能を担っているランゲルハンス細胞などで構成されています。
皮膚の細胞は、ターンオーバー(皮膚の新陳代謝)によって約28日周期で新しい細胞に生まれ変わります。一番下にある色素細胞が分裂して皮膚の表面に押し上げられ、最後は皮膚の表面から垢のように剥がれていく仕組みです。

日焼けによるシミはどのようにできる?

それでは、日焼けによるシミはどのようにできるのでしょう。
紫外線を浴びると、ダメージから身を守るために色素細胞内でメラニンという色素が大量に作り出されます。それによって皮膚に色素が沈着して日焼けした肌色になります。
日焼けした皮膚の表皮細胞は、ターンオーバーの作用で皮膚表面に押し出され、最終的には古い角質や垢などと一緒にはがれ落ちて元の肌色に戻ります。
しかし、長い間紫外線を浴び続けて皮膚のダメージが大きい場合、メラニンを外に排出する力が弱まり、皮膚細胞の再生能力も下がってしまいます。
こうした状況でさらに次のような要因が加わると、メラノサイトが暴走状態になります。メラニンが過剰に作られてターンオーバーのサイクルが乱れ、はがれ落ちるはずのメラニンがそのまま残ってシミになってしまうのです。

・タバコやストレス

どちらも活性酸素を増やし老化を促進します。活性酸素は色素細胞を刺激してメラニンを過剰に産生してしまいます。

・不規則な生活

過労や不規則な生活が続くと血行が悪くなってメラニンの排出が遅れ、シミになります。

日焼けによるシミはいつできる?できやすい年齢は?

日焼け後のシミは約3日間で作られます。つまり、タイムリミットは日焼け後約72時間!この間に次のようなアフターケアをするとシミの生成を防ぐことができます。

・メラニン生成を抑制する
・紫外線によって発生した活性酸素を体内から除去する

若いうちは日焼けをしてもあまり気にならなかったシミ。20代後半あたりから、妊娠出産や肌荒れなどによってシミを意識しはじめる人が多いようです。
また、若いうちから紫外線を多く浴びていると、メラニン色素が大量に作り出されシミができやすくなります。シミが目立つ年齢に個人差があるのは、若い頃から紫外線対策をしていたかどうかに左右されるからです。

日焼け直後にシミにならない方法

日焼けをした後シミにならないために、具体的には次のような対策が大切です。

〇 冷やす

日焼けした皮膚は火傷(やけど)をした状態と同じと考えてください。触ってみると熱を持っていると思います。表面皮膚の熱を取るために、冷たい水などで冷やすことが一番です。

〇 水分補給

皮膚が熱を持っているということは、体内の水分も熱で蒸発し不足しています。そうすると肌が乾燥してしまい、皮膚を守ろうと角質を厚くするので、メラニンを排出できません。肌のターンオーバーが乱れないように、水分をしっかり補給して体の内側から乾燥を防ぐようにしましょう。

〇 ビタミンを摂る

紫外線によって日焼けした肌は弱っていますから、肌を守るビタミン類を摂取します。
ビタミンA:トマト・カボチャ・人参・緑黄色野菜など
ビタミンB:豚肉・鮭・マグロ・大豆・ワカメ・アボカド・ナッツ類など
ビタミンC:ブロッコリー・キウイ・グレープフルーツなど

〇 睡眠

睡眠は肌と深く関っています。眠り始めてから3時間くらいは、成長ホルモンが分泌されますので肌の再生にはとても重要です。6時間程度の睡眠時間を確保して、日焼け後の肌の再生を促し体調を整えましょう。

〇 保湿

日焼けして赤みを帯び火照っている肌には、保湿が重要です。このとき、保湿化粧品はアルコールフリーのものを選びましょう。アルコール入りはスッキリとした感じがあり、気持ちよく感じられるかもしれません。しかし、アルコールが蒸発するときに肌内部の水分も一緒に蒸発してしまい、乾燥に拍車をかけてしまいます。

〇 美白化粧品

美白化粧品は、メラニンがシミになるのを防ぐ、メラニンの黒色を無色に変えるなどの効果が期待されますが、必ず日焼けによる炎症が引いてから使用しましょう。理由は、日焼けによって軽い火傷状態の肌は、弱って敏感になっているからです。美白成分はシミの原因とメラニンに働きかけるので角質層に浸透しますが、刺激を受けやすい状態ですから使用の際はくれぐれも注意してください。

日焼けのシミを事前に予防する方法

日焼けによるシミ予防には、紫外線対策がとても重要になります。
紫外線が強い時間帯は午前10時~午後2時の間。この4時間はできるだけ外出を控えるくらいの心意気が必要かもしれません。やむを得ず外出しなければならない場合は、肌を露出しないように、長袖の服、日傘や帽子などで肌の露出を防ぐほか、あわせて次のようなケアもしましょう。

〇 日焼け止め

日焼け止めを塗って紫外線をしっかりカットします。
SPF(Sun Protection Factor )はUV-B波を防ぐ目安となる数値で、紫外線防御指数といいます。SPF1は約20分が防御の目安で、仮にSPF15だと約5時間の効果ということになります。普段の外出ではSPF15~20で十分効果はあるでしょう。2~3時間ごとに塗りなおすと効果を持続させられます。
また、PA(Protection Grade of UVA)は、UV-A波の防御指数で、PA+からPA++++までの4段階に分かれ、+の数が多いほど防御効果が高くなります。

日焼けによるシミを防ぐには、1年中、季節や天気、屋外屋内を問わず、ごく短時間の外出でも日焼け止めを塗る必要があります。

〇 サングラス

見落としがちなのは角膜も日焼けをすることです。角膜が日焼けをすると、脳からメラニン色素を作るように指令が出てしまいます。UVカットサングラスで目の日焼けを防ぎましょう。色の濃いサングラスは瞳孔が開いてしまうので、薄めの色がおすすめです。

できてしまったシミを消す治療もある

もし、日焼けによるシミができてしまって気になるときは、次のようなケアや治療の方法もあります。ただし、すぐにシミが消える、薄くなるといった即効性は期待できません。肌のターンオーバーの周期である、約28日以上は継続して使い続ける必要があります。

〇 ハイドロキノン

シミの原因となるメラニンが黒くならないように、また、無色な状態に戻す作用があります。ただし、成分が変わりやすいため「ハイドロキノンを安定させて配合してあること」を確認して選びましょう。

〇 トラネキサム酸

紫外線を浴びるとメラノサイトからメラニンが生成されますが、このメラニンの生成を抑えシミを作りにくくする効果があります。トラネキサム酸は人工的に生成されたアミノ酸の一種です。もともとはトランサミンという名前で医療の止血剤でしたが、治療中に美白効果があることがわかり、化粧品に取り入れられるようになりました。

〇 アルブチン

紫外線を浴びるとメラノサイトにあるチロシンがメラニンに変わりますが、アルブチンにはそれを防ぐ効果があります。黒色のメラニンが生成されないことで、シミを防ぐことができるのです。アルブチンはブドウ糖をハイドロキノンに結合させた成分です。

〇 レーザー治療

シミをすぐに何とかしたいという場合は、美容皮膚科や皮膚科でレーザー治療を受ける方法があります。レーザー治療は肌内部のシミを細胞レベルで破壊しますから、シミを薄くする、繰り返しできるのを防ぐ、といったことが可能です。ただし、シミの状態によって治療法は違うので、専門医とよく相談して決めてください。

まとめ

シミができてしまってから対策するよりも、まず日焼けをしないことが大事です。
日々の紫外線対策を怠らず、もし日焼けをしてしまったら3日以内に適切なケアをして、シミのないお肌を目指したいものです。


<執筆者プロフィール>
南部 洋子(なんぶ・ようこ)
助産師・看護師・タッチケア公認講師・株式会社 とらうべ 社長。国立大学病院産婦人科での経験後、とらうべ社を設立。タッチケアシニアトレーナー

<監修者プロフィール>
株式会社 とらうべ
医師・助産師・保健師・看護師・管理栄養士・心理学者・精神保健福祉士など専門家により、医療・健康に関連する情報について、信頼性の確認・検証サービスを提供
■この記事は編集部&ライターの経験や知識に基づいた情報です。個人によりその効果は異なります。ご自身の責任においてご利用・ご判断ください。

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