むくみやすい人は注目!腎臓をケアして、きれいな血液が巡る体作りを

むくみやすい人は注目!腎臓をケアして、きれいな血液が巡る体作りを

健康や美容に気遣うとき、私たちは胃や腸に注目しがちです。でも、体内を健やかに保つために働いている、重要な臓器をご存じですか? 体を巡る血液をきれいに保つ役割を持つのが「腎臓」です。意外に知らない腎臓の役割やケア方法について、医師に聞きました。
美と健康に大切な肝臓と腎臓に注目 山浦真理子先生

体中を巡る血液に大きな影響を持つ、腎臓の役割

腎臓が「尿と関係している」ことをご存じの方は多いはず。でも、腎臓には私たちの健康と美のために大切な役割があるそう! 内科医の山浦真理子先生、腎臓の働きについて教えてください。

「腎臓には、大きく分けると『排泄機能』『内分泌機能』の2つの役割があります。

血液は腎臓に流れ込むと糸球体というフィルターでろ過され、のちに尿細管にて体に必要なものと不要なものに仕分けられます。必要なものは血液内に回収されて、再び体内を巡っていきますが、そこで出た不要なものは尿として排出されます。

それから、内分泌機能もあります。レニンというホルモンを産出して分泌することで、血圧の調整をおこないます。また、エリスロポエチンというホルモンを産出し、分泌することで、赤血球の産出を高めます。さらに、副甲状腺ホルモンからの指令によって、ビタミンDを活性化させます。それによって骨代謝が促進されます」(山浦先生)

血圧のコントロールは心臓がおこなっていると思いがちですが、実は腎臓もその役割を担っているんですね!

腎臓が不調だと、健康や美容面でどんな悪影響が出る?

では、腎臓に不調が生じると、健康・美容面にはどんな悪影響が出るのでしょうか?

「腎臓が不調になると、血液内にある余分な水分や毒素が排出されずに、むくみやすくなります。むくみに悩む方は多いですが、腎臓の機能そのものが低下してむくんでいる場合、どんなにマッサージでケアしても改善されません。さらに、老廃物を含んだ血液が体中を巡ることになるので、肌にも悪影響を及ぼします。

また、血圧の調節がうまくいかなくなって、高血圧になることも。さらに、赤血球を増やすホルモンが作られずに貧血になりやすくなったり、カルシウムの吸収がおこなわれずに骨が弱くなったりします」(山浦先生)

むくみや尿の色の変化によって、腎臓の不調に気づく人もいるそうです。

「腎臓が不調だと、気づきやすい症状として、むくみや尿の色やにおいに変化があります。

むくみに関しては、肝臓内にある血液のろ過装置『糸球体』に障害が起こると、フィルター(糸球体)に目詰まりが生じて血液を十分にろ過することができず、老廃物や余分な水分と塩分を体外に排泄できなくなり、これがむくみの原因となります。

また、尿の色は、さまざまな病気のサインのこともあります。通常、汗をたくさんかいたあとや起きたばかりのときは色の濃い尿が、汗をあまりかかないときや水分を多くとったあとは色の薄い尿が出ます。でも、赤っぽい尿(血尿)が出たら、赤血球が混ざっている可能性もあります。さらに白濁した尿は細菌感染による腎盂腎炎や膀胱炎、赤褐色や茶褐色の尿は急性腎炎や腎臓がんの恐れも。また、濁っている尿が泡立っている場合は、たんぱく質を大量に含んだ『たんぱく尿』が排泄されている可能性があります。高熱が出たときも、このような尿が出る場合があります」(山浦先生)

尿の変化を肉眼で見て「おかしいかも」と感じ、受診する患者さんはとても多いそう! なお、これらの症状が出た場合は、腎臓病になっている可能性もあるそうです。

腎臓をケアするために必要な生活習慣と食事改善

どのような生活が、腎臓の働きにダメージを与えてしまうのでしょうか?

「偏った食生活、睡眠不足や不規則な生活、過度なストレス、過度な運動などが、腎臓に負担をかけることになります。さらに、悩んでいる女性が多いのですが、膀胱炎を繰り返している場合、膀胱から細菌が尿管をさかのぼって『腎盂腎炎』を引き起こすことがあるので、注意が必要です。また、糖尿病の方や高血圧、痛風を患っている方も、腎臓の病気にかかりやすくなります。

実は腎臓がダメージを受けて、腎炎や腎不全などが慢性化すると、どんなに治療をしても腎臓は元通りの働きを取り戻すことはできません。ですから、普段から生活習慣の改善を心がけることが必要です」(山浦先生)

腎臓をケアするためには、どんな食事をとればよいですか?

「すでに腎臓がダメージを受けている場合、まずは塩分控えめを心がけましょう。血圧が上がったり、むくみが悪化したりする原因となります。

また、カリウムは塩分の排泄を助けるほか、血圧を下げる働きもあるので、意識するとよい成分です。バナナやアボカド、ほうれん草、サツマイモなどに多く含まれています。ただし、すでに腎機能が低下している場合は、医師によってカリウムの摂取量を制限されることもありますので、腎臓が気になったときはぜひ内科を受診してください」(山浦先生)

近年は「慢性腎臓病(CKD)」にかかる人が増え、不健全な生活習慣との関連が注目されているそうです。一度、機能が低下すると、元には戻らない腎臓。健康のためにも、むくみ知らずの体作りのためにも、腎臓を傷つけない生活習慣について今一度考えてみませんか?
■この記事は編集部&ライターの経験や知識に基づいた情報です。個人によりその効果は異なります。ご自身の責任においてご利用・ご判断ください。
■監修
山浦 真理子 先生
​上用賀世田谷通りクリニック 呼吸器内科
  • 同テーマの内部記事リンク(6月20日公開予定)
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