健康に導く司令塔!体にも美容にも大切な「肝臓」のケア方法

健康に導く司令塔!体にも美容にも大切な「肝臓」のケア方法

健康や美容に気遣うとき、私たちは胃や腸に注目しがちです。でも、体内を健やかに保つために働いている、重要な臓器をご存じですか? 体内で、いわば司令塔のような役割を持つのが「肝臓」です。肝臓の役割や生活習慣の改善方法について、医師に聞きました。
美と健康に大切な肝臓と腎臓に注目 山浦真理子先生

私たちの体の健康を保つ、知られざる肝臓の働き

肝臓が「アルコールを分解する臓器」と知っている人は多いはず。でも、それは肝臓の持つ役割のごくごく一部でしかありません。実は肝臓は、私たちの健康はもちろん、美肌やダイエットにも深い関わりを持つ臓器なのだそう! 内科医の山浦真理子先生、肝臓の働きについて教えてください。

「肝臓は大きく分けて『合成・貯蔵』と『解毒・排泄』の2つの役割があります。

小腸は胃で消化された食べものをさらに分解し、栄養素を吸収しますが、そこで吸収された栄養素は血液を通して肝臓に運ばれます。そして肝臓内で栄養素の合成がおこなわれ、再び血液にのって体のあちこちに配られるのです。また、合成された結果に出た老廃物も、肝臓から腎臓や腸に届けられて排出されます。同時に、いざというときのために、肝臓内にもいくつかの栄養素を貯蔵します」(山浦先生)

アルコールが関係してくるのは「解毒」のパートですか?

「はい、お酒に含まれるアルコールだけでなく、煙草に含まれるニコチン、病気のときに摂取する薬も解毒の対象となります。それらは肝臓にて分解され、毒性の低い形に変わってから、尿や胆汁中に排泄されます。また、人体には有害なアンモニアの代謝もおこなわれています。アンモニアはたんぱく質の摂取によって作られる物質なのですが、肝臓内で尿素に変えられ、尿と一緒に排出されるんです」(山浦先生)

肝臓の機能が低下すると、健康と美容にどんな悪影響が?

では、肝臓に不調が生じると、健康・美容面にはどんな悪影響が出るのでしょうか?

「肝機能が低下すると、倦怠感がつきまとい、疲れやすくなります。それは、肝臓内での解毒が正常におこなわれず、体に不要な老廃物が体内に溜まってしまうから。また、体に必要な栄養がきちんと合成されないので、体のあちこちが栄養不足や栄養過多の状態に陥り、肌荒れや肥満などのトラブルのほか、ほかの臓器がダメージを受けてしまう恐れもあります。もちろん、アルコールの分解もしにくくなりますね」(山浦先生)

肝臓にダメージを与える原因には、どんなものがありますか?

「まずは、健康に悪い食生活と過度なアルコール摂取、喫煙は問題です。肝臓は普段から合成や解毒の作業を24時間おこなっているのに、追い打ちをかけるように過食や高脂肪食の摂取、アルコールの多量摂取や喫煙をしてしまうと、さらに肝臓はフル稼働する羽目に。さらに、過労や睡眠不足が続くと、肝臓は休まる暇がなくなり、肝機能が低下してしまいます。

また、体によいと思っておこなっていることが、肝臓の負担になることも。最近は『筋トレ女子』ブームですが、過度な運動が肝臓に悪影響を及ぼすこともあります。また、健康のためにと摂取しているサプリメントも、摂りすぎると肝臓にとって負荷となるので、常に適度・適量のバランスを心がけましょう」(山浦先生)

ほかにも、過度なストレスや便秘も肝臓の機能を低下させるそうです。

元気な肝臓を保つために気をつけたい、食生活とは?

元気な肝臓を保つためには、食生活の改善がわかりやすそうです! どんな栄養成分を気にすればよいですか?

「肝臓が頑張って働くと、活性酸素が多く出ます。活性酸素は肌の老化や生活習慣病を引き起こす一因となるので、抗酸化作用の高いビタミンAとCを含んだ食品を食べましょう。ビタミンAは、レバー、うなぎ、卵、緑黄色野菜などに、ビタミンCは柑橘類や赤・黄ピーマン、ブロッコリー、じゃがいもなどに多く含まれています。ビタミンが不足すると、肝臓内で栄養を取り入れる作業がスムーズにいかなくなるので、ビタミンはバランスよく摂取したいところです。

また、肝臓の中で、たんぱく質や脂質、糖質などをスムーズに代謝するにはミネラルも大切。とくに亜鉛はたんぱく質の合成のために必要な栄養成分で、牡蠣やレバー、牛肉、チーズ、ごまなどに含まれています。

なお、たんぱく質は肝細胞の修復をおこなう酵素の原料になります。不足すると、肝臓内で傷ついた部分が修復されず、働きが弱まるので、たんぱく質を多く含む肉や魚、卵、大豆などはきちんと摂取しましょう」(山浦先生)

サプリメントは便利ですが、あくまで補助食品です。「肝臓に負荷をかけすぎないためにも、できるだけ食品から摂取しましょう」と山浦先生。黙々と、私たちの体内の健康や美肌のために働いている肝臓。いつの間にか疲れさせてしまわないよう、食事を含めた生活習慣を見直してみましょう!
■この記事は編集部&ライターの経験や知識に基づいた情報です。個人によりその効果は異なります。ご自身の責任においてご利用・ご判断ください。
■監修
山浦 真理子 先生
​上用賀世田谷通りクリニック 呼吸器内科
  • 同テーマの内部記事リンク(6月20日公開予定)
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