急な唇の腫れ…唇が腫れる原因は意外なもの?病気や対処法とは?

急な唇の腫れ…唇が腫れる原因は意外なもの?病気や対処法とは?

ぽってりとしたプルプルの唇は女性らしくて素敵ですが、もしタラコのように唇が急に腫れたらどうでしょう?顔の中でも存在感のある部位だけにとても気になりますよね。唇が腫れるさまざまな原因と対処法をご紹介します。

急な唇の腫れの原因は?

も呼ばれます。何らかの原因で血管神経に過剰な興奮が起こり、リンパ液が毛細血管から組織にしみ出ることで腫れます。身体の組織の深部で蕁麻疹(じんましん)が出ているような状態とも考えられていますが、痛みやかゆみは伴いません。数時間のうちに、とくに口唇やまぶたが腫れることが多く、ほとんどの場合数日で落ち着きます。
まれに遺伝的に起こりやすい人もいますが、以下のような非遺伝性の原因で起こることが多いといわれます。

突発性血管性浮腫

血管性浮腫の半数はこのタイプですが、原因がまだよくわかっていません。精神的ストレスや月経などが誘因となる場合があるといわれます。

アレルギー性血管浮腫

特定の食物や一部の薬などへのアレルギー反応によって起こるものです。

物理的刺激による血管性浮腫

温熱や寒冷刺激、日光、振動、外傷、機械的刺激などによって起こるものです。

何度も症状が出る人から、数年に一度みられる人までさまざまです。原因が特定されて、徹底的に除去することで再発しないケースもあります。
この疾患が疑われる場合、症状が出る前後に使用している薬があれば、いったん中止して、念のためかかりつけ医に相談しましょう。まれなケースですが、のどまで腫れる場合もあります。万が一息苦しさを感じたときには、すぐ受診するか、救急車の手配が必要になります。

唇の腫れで考えられる病気

「唇の腫れ」を引き起こす原因として考えられる、その他の病気は次のとおりです。

単純疱疹(たんじゅんほうしん)

「単純ヘルペス」とも呼ばれ、単純疱疹ウィルスの感染により発症します。口唇や外陰部周辺に小さい水泡ができて、腫れや痛み、かゆみを伴います。通常は1~2週間ほどで落ち着きます。一度感染したウィルスは神経細胞に潜伏し、体力が落ちて身体の免疫力が低下したときなどに再発することがあります。

帯状疱疹(たいじょうほうしん)

水痘ウィルスに一度感染すると、ウィルスが神経節に潜伏するといわれます。年齢を重ねたり免疫力が低下したりした際に、潜んでいたウィルスが再活性化すると、神経に沿って小さい水泡がたくさん出て、強い痛みを伴います。口唇のほか、三叉神経という神経の走行に沿って、耳の少し前から顔の前面にかけて水泡や赤みが出ることがあります。治癒には1ヶ月ほどを要します。水泡が引いたあとも痛みが残ってしまう場合があります。

粘液貯留嚢胞(ねんえきちょりゅうのうほう)

あまり耳慣れない病名かもしれませんが、この病気にかかったことがある方は意外と多いのではないでしょうか。唇の裏側に比較的大きめの嚢胞ができます。自覚症状としては「何となく腫れている」という感じのみです。間違って噛んでしまった、歯の先端が繰り返し当たるなど、何らかの原因で小唾液腺という唾液の出口が傷ついて狭くなることによって起こります。唾液の分泌がうまく行われず、周りの組織の中に唾液が溜まって嚢胞ができる病気です。つぶれるとなくなりますが、繰り返しできることが多く、その場合は小唾液腺ごと切除します。

かゆみを感じる唇の腫れの対処法

冬の乾燥する時期に多いといわれる「口唇炎」。カサカサして荒れたり、皮がむけたり切れたりただれたり、唇の腫れとともにかゆみなどの症状を伴うこともあります。この口唇炎、じつは原因が多岐にわたっています。

「冬だから乾燥しているのかな?」と思ってリップクリームを塗ってもなかなかよくならないとき、実はそのリップクリーム自体が唇に合わなくて症状が出ている可能性も考えられます。これは接触性口唇炎といって、リップクリームのように唇に接触している物が原因です。初めのうちは唇がムズムズするくらいの軽い症状ですが、そのうち唇がかゆくなったり、赤く腫れたりするなどのアレルギー症状が出ることもあります。
原因になる物質はさまざまで、口紅やリップクリームはもちろん、歯磨き粉、洗顔料、食べ物などもあります。金属アレルギーの場合は、金属製のコップなどの使用で症状が出ることもあります。

対処法としては、原因物質をはっきりさせて取り除くことです。可能性のあるものは使用を中止する、または避けるという姿勢が大事です。食べ物で注意すべき点は、共通する成分や構造を持っている他の食べ物でも反応が出るかもしれない、ということです。たとえば、メロンでアレルギー症状が出る人は、スイカなど交差性のある食べ物にも注意が必要です。
いずれにせよ、自己判断は難しいですし危険です。まれではありますが、強い反応に至ると、のどがつまった感じや呼吸が苦しいなど、アナフィラキシーショックといわれる重篤な症状が出ることもあります。かゆみを伴う急な唇の腫れは、できるだけ早く皮膚科を受診して診察を受けるようにしましょう。

まとめ

急に唇が腫れる「クインケ浮腫」は、原因が不明なこともありますが、精神的なストレスや食べもの、温熱や寒冷刺激、日光などの刺激が要因となって引き起こされます。かゆみを伴う唇のただれや腫れは「接触性口唇炎」といって、口紅やリップクリームなどの化粧品や歯磨き粉、食べ物など、唇に触れる意外なものが原因になります。また、唇の腫れには、ときに口唇ヘルペスなどの病気も考えられます。アレルギー反応では、まれに急激な体調の変化がみられることもありますから、できるだけ早く皮膚科を受診することをおすすめします。

執筆:青井 梨花(助産師・看護師)
医療監修:株式会社とらうべ
■この記事は編集部&ライターの経験や知識に基づいた情報です。個人によりその効果は異なります。ご自身の責任においてご利用・ご判断ください。

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